新たな命の誕生は、とてもめでたい人生における一大イベント。
しかし、職場や親戚からの攻撃的な言葉や理不尽な対応により、精神的な負担を受け、日常生活が送りづらくなっているという妊婦もいるようです。
今回は、GRAVITYが20代・40代の女性335名を対象に実施した「マタニティハラスメント」に関する調査の結果をご紹介します。
これまで「マタハラ」を受けたことはある?
これまでにマタニティハラスメントを受けたことがあると回答した人は16.4%。
そのうち17.0%の人が、16回以上受けたことがあると回答しました。
ハラスメントのきっかけは「妊娠」が48.2%ともっとも多く、ハラスメントの内容は「意思や能力の否定」が36.7%でした。
ほかにも、「仕事量を増やされた」「陰口」なども挙げられ、理不尽な扱いを受けている人が多くいることがわかります。
誰から「マタハラ」をされている?
マタニティハラスメントをされた相手は「女性」からが67.2%、関係性は「職場」が48.5%ともっとも多い回答に。
ただ、「見知らぬ人」も5.9%おり、直接的な関係性がない人からも、マタニティハラスメントを受ける可能性を秘めていることがうかがえます。
また、8割以上が自分よりも年上の人からのハラスメントであることがわかりました。
マタニティハラスメントの悩みはどこで相談する?
「マタニティハラスメントの悩みはどこで相談しますか?」という質問に対して、「相談しなかった」が36.1%ともっとも多く、「同僚・人事など職場の人」が8.3%と少ないため、職場に相談することでも問題解決を求めていない・求められない状況であることがわかります。
職場に相談した結果、職場からの対応が「なかった」が95.0%と対応されないことがほとんどであり、対応があった内容としては「その方と会わないよう配慮してくれた」との声が寄せられました。
また、「会社のトップやリーダーからマタハラを受けたため何もできない」と、ハラスメントを行なった相手の立場が自分よりもうえだったために行動できなかった人もいるようです。
職場からの対応が「なかった」と回答した人が求める職場の対応としては、下記が寄せられました。
- 「幹部だけではなくマタニティハラスメントの学習会を設けること、悪気がない発言で追い詰めれてしまう人がいるので自分の行動が正しいことなのか再確認してほしい」
- 「録音したり裁判したりしてほしい」
- 「上司から厳重注意。そして本人からの謝罪」
- 「対象者への確認と減給や配置換え状況により解雇」
- 「警察へ報告」
マタニティハラスメントを受けたと回答した人が約2割おり、その相手には職場だけでなく夫や親族も含まれることから、本来心が安らぐはずの自宅でも精神的苦痛を受けていることがわかりました。
職場の対応があったとの回答は1割を下回っており、企業ごとに適切な対応策を用意し対応を行い、従業員の心身の安全を確保する必要があるとともに、悪意のある言葉を発しないことや何気なく発した言葉がマタニティハラスメントにならないよう、各個人が注意する必要がありますね。
- いま悩んでいたり、不安を抱えているかたは、相談窓口の利用もできます
- こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
- よりそいホットライン:0120-279-338(岩手・宮城・福島からは0120-279-226)
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