新婚当初はラブラブだったふたりでも、長く一緒に暮らしていればすれ違いなどが増え、心が離れていくこともあります。
愛情が薄くなっていくのを放置していれば、いずれ訪れるのは仮面夫婦や家庭内別居、そして離婚です。
そうなる前に、改めて愛情と信頼を取り戻すには、どうすればいいのでしょうか。
今回は、「夫婦の危機の乗り越え方」についてお話しします。
「夫婦の危機」にはこんな特徴がある
愛情ありきでつながった夫婦なら、最後までその状態でいたいと思うのは当たり前ですが、同じ屋根の下で長く生活していればどうしても衝突やすれ違いは起こります。
話し合う気持ちをふたりが失い、愛情も関心も薄れいくままだと、大きな喧嘩が起こったときに別居や離婚など別離の選択をすることに…。
そこまで気持ちが離れてしまうのが「夫婦の危機」であり、下のような特徴があります。
- 挨拶や会話を避ける
- スキンシップがない
- 家のなかで別々に過ごす
- お互いのスケジュールを知らない
ふたりの状態が「赤の他人」に近づくほど、夫婦の危機は進行するもの。
もしこうなってしまった場合、乗り越え方にはどんな方法があるのでしょうか。
「夫婦の危機」はこんな方法で乗り越える
自分に愛情を向けない配偶者を見れば、関係の修復は不可能と思ってしまいそうですが、努力することは決して無駄ではありません。
それは相手のためではなく、自分が夫婦の関係に悔いなく身を置く選択であり、何よりも自分自身が納得することが重要。
夫婦の危機を感じたら、こんな乗り越え方を試してみましょう。
1.自分から声をかけていく
夫婦の危機は、すべてのケースで会話がないことが挙げられます。
仲の修復を考えるときは、まずは自分から声をかけ、会話の機会を増やすことが大切。
それを見て、配偶者のほうも少しずつ心を開き、以前のような気軽なやり取りが戻るのが理想です。
朝の「おはよう」や夕方の「お疲れさま」など、挨拶には心をリラックスさせる効果があります。
話しかけられるのを待つのではなく、自分から積極的に声をかけていく姿勢を持ちたいですね。
2.いまの気持ちを伝える
会話が戻ってきて配偶者の顔にも穏やかさが見えてきたら、次に考えたいのがいまの気持ちを伝えること。
本心は伝えない限り相手が知ることはなく、自分の状態を伝えてから「話してほしい」とお願いすると、相手も話す勇気を持てるものです。
気持ちを話すのは、直接が難しいときはLINEのメッセージや手紙などを使うのも手。
ポイントは「素直さ」と「責めないこと」で、配偶者の状態ではなく自分の本心に焦点を当て、届ける姿勢が肝心です。
「あなたがこうだから私はこうなった」と思っているとしても、それを言ってしまえば相手はふたたび心を閉ざします。
問題の部分は後で話し合うときに出すことで、伝えるのは自分の素直な気持ちであることを、忘れてはいけません。
3.配偶者の様子を見て、話し合いを提案する
会話が続くようになり、自分の気持ちを伝えた後で、「これからのふたりについて話し合いたい」と提案します。
心が離れてしまった原因や相手について思うことなどは、このときに伝えるのが正解。
ここで重要なのは、「配偶者が話し合いをすることを受け入れるか」「問題の解決と改善に協力する気があるかどうか」の確認です。
こちらばかりが歩み寄り、配偶者のほうはそれに甘えてあぐらをかくようでは、夫婦の危機を繰り返すばかりか悪い依存が進行します。
そうではなく、「自分はこう思う」と素直に話して一緒に変化することを考えてくれるのが、対等な夫婦の関係です。
危機は、ふたりで考え、解決していくのが何よりも大切な姿勢。それが叶うかどうかを、しっかりと見極める必要があります。
4.「新しい在り方」をふたりで考える
心が離れてしまったことには必ず原因があり、それを解決するならこれからの新しい在り方をふたりで考えましょう。
筆者が知っているケースでは、家事の役割分担を「お互いのやりやすいこと」で見直し、子どもの送迎を交代と決め、ふたりが納得できる対等な負担を模索した夫婦もいます。
常に一緒にいるのが夫婦なら、在り方のアップデートは当たり前とも言えますね。
「何でつまずいたのか」を明確にし、それを繰り返さないのが、夫婦の危機を本当に乗り越えたと言える状態。
お互いにどうありたいのかを正直に打ち明けあい、歩み寄れる部分を探してそれぞれが受け入れていくのが理想です。
5.歩み寄れないときはその事実を受け入れる
一方で、お互いにどうしても妥協できない、歩み寄ることが難しいものもあります。
また、話し合った結果「修復は不可能」という納得が生まれるケースも、実際にあります。
そうなると次に考えるのは別居や離婚になりますが、それは話し合いや理解を避けてではなく「向き合った結果の選択」なら、ふたりの気持ちは後ろ向きではないはずです。
大切なのは「ふたりがいまの状態を理解したうえで納得できる選択をする」ことであり、たとえそれが離別であったとしても、ふたりにとって新しいスタートになるのなら正解ではないでしょうか。
自分や相手の心を押さえつけてまで歩み寄るのが夫婦の正しい在り方ではなく、無理なときは無理な事実を受け入れることも、心の健全さを守るためには重要です。
- image by:Unsplash
- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。