新年度のプレゼンやスピーチを成功させる3つのヒント

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新年度は、新しい戦略や目標を発表する場面も増えます。
その際、プレゼンやスピーチで何を意識すべきか?
基本を整理しておきましょう。ポイントは3つ。ぜひ確認してみてください。
(1)「Why(なぜ)」から伝える
「今年度の目標は〇〇です」といきなり伝えるのではなく、「なぜこの目標が必要なのか?」から話し始めると、相手の納得感が高まります。
この考え方はかなり有名ですが、実際に行っている人はとても少ないですね。
多くの場合、「今年度の目標は〇〇です。達成しましょう」で終わってしまいます。
というのも、こういった場面では、あまりにも情報が盛りだくさんだからです。
数値目標やグラフなども含めると相当数になる。よって、一番大切な「なぜそうするのか?」を話すことが置いてきぼりになるのです。
でも、聞く立場になって考えてみた際、闇雲に「達成しましょう」と言われて「はい、そうですね」と行動したくなるでしょうか?違いますよね。
「なぜこの数字か」「なぜこれを目指すのか」がわからないと、人は動けません。ただ命令されて動くような仕事は誰もしたくありません。
ですので、いかに部署のミッションや会社の目指すところを一人一人のメンバーが「自分ごと」にできるかが、伝える側には絶対欠かせないことなんです。
単なる情報の羅列でプレゼンを終えないこと。実際に行動が起こる話になっているかどうかをしっかり確認しましょう。
(2)「ストーリー」で伝える
「昨年、XXの件は、実行できませんでした。ですので今年はXXXXXに挑戦します」というようような内容はよく発表されます。
ですが、これだけだと、具体性に欠け、聞く人は自分ごととして聞けません。
実行できなかった理由はどんなところにあったのか?今年の挑戦とどう関係があるのか?
これらを繋いでストーリーで話してみてください。
「昨年、我々は〇〇の壁にぶつかりました。予定していた5月の案件が流れてしまったからです。その後、秋まで必死に立て直そうとしてきました。皆さんも記憶されていると思います。
ですが、やはり立て直しはできなかった。そのわけは、あまりにも壁が大きく、それに対してわれわれはかなりの準備不足があったんです。
いかに準備が大切かを思い知らされる機会となりました。だから、その後、冬からこの春へと、着々と準備してきましたよね。
まさに失敗から□□のヒントを得て、今年は△△に挑戦するんです。みなさん、今年こそは、ぜひ成功させましょう」
事実だけを並べるより、ストーリーとして話に流れを持たせて語れば、聞く人のやる気はグッと高まります。
(3)聞き手を巻き込む
ここまで述べておわかりいただけたように、単に「この目標を達成しましょう」だけではダメ。
また「この目標を達成するには、皆さんの力が不可欠です。一緒に挑戦していきましょう!」これでも弱い。
なぜかというと「皆さんの力」という言葉が漠然としているからです。
人間は一人一人が違う個性を持つ存在。誰一人として「みんな」という属性の人はいないのです。皆さん、みんな、という言葉に注意してください。
例えば、こんな表現なら、よくなったと言えるでしょう。
「この目標を達成するには、ここにいる皆さん一人一人の力が、絶対になくてはならないんです。
各部署の仕事の割り振りもこれまで以上に具体化させました。この後に発表があります。
リスク対応策も、部署ごとに立てています。あとは何が必要か?
今、ここにいる、皆さん一人一人の『行動』だけです。
ぜひ一緒に挑戦して、今年こそは、全員で、挑戦を成功させていきましょう!」
聞き手が「自分ごと」と捉え、自ら納得して動き出せるよう、言葉選びも戦略的にして伝えてください。

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3月は別れと新しい出会いが交錯する時期。この時期に「伝える力」を意識することで、相手との関係性を深め、新年度に向けた良いスタートを切ることができるでしょう。
- 別れの場面では「具体的なエピソード」「あなたがいたからこそ」「シンプルな感謝」
- 自己紹介では「キャッチフレーズ」「仕事のスタンス」「一緒にできること」
- プレゼンやスピーチでは「Whyから話す」「ストーリーで伝える」「聞き手を巻き込む」
この3つを意識すればあなたのコミュニケーション力は格段にアップします!4月、新たな環境で輝くために、今日から「伝え方」を磨いていきましょう!
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