20歳年上の夫とマイペース高1息子と暮らすアラフィフ主婦ライター、塩辛いか乃です。
中学までの義務教育に加え、私立高校無償化とか、条件によっては大学まで無償化など無償化が進んでいるのはありがたいことですが、その割に「それ以外にかかる費用」って無視されていると思います。
息子は現在高校生ですが、入学のたびに新調するものは意外と多く、いくら授業料が無料でも学用品や体操着など、出費がかさむんですよね。
いやほんと、小学校時代なんてまだまだお金がかからないほうで、中学以降はほとんどの場合、制服を買わなくてはいけないのでさらにビュンビュンお金が飛んでいきます。
制服って、本当に高い!
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが、今春の中学・高校入学時に同団体の給付金を利用する子育て世帯を対象に実施した実態調査によると、「制服代の準備が難しい」という家庭が8割近くにものぼることがわかりました。
親自身の食事量を減らしたり、暖房をあまりつけないようにしていたり、借入などで捻出する予定の人もいるそうです。
制服価格の上昇もニュースになっていますが、制服って本当に高いんですよ。(参考:NHK)
なんてったって値引きやセールがない。夏服と冬服があって、それぞれにシャツとズボン、その上に着るセーターやらブレザー。
学校によっては靴下やコートにも指定があったり。指定がなくても、色に制約があったりして、制服の上以外には着ないだろうという紺とかグレーのコートや靴下、靴を購入しなくちゃいけない。
さらに購入が1回で済めばよいけれど、中学高校は成長期。夏休み明けに無駄に大きくなった息子が久しぶりに制服を着ると、ズボンが七分丈のクロップドパンツになり、お尻がパツパツになり、「母ちゃんキツイ」とか言われるわけです。
一応制服購入のときにはかなり余裕をもって作るよう制服コーナーのおばちゃんが手際よく採寸してくれるのですが、身長だけでなく幅も大きくなるので、やっぱり限界がやってきます。
うちの場合は中高一貫校で、さらに制服は中学と高校でネクタイを変えるだけというエコな学校だったので助かりましたが、中学で2回、高校でも2回買い替えとか泣けますよね。
制服ってリサイクルもしにくくて、その学校内でしか回せないので困りものです。バザーなどでリサイクル品を出してはいるようですが、サイズの問題もありますし、わが家は1枚で乗り切っています。
サイズアウトした制服を寄付するのも割と手間がかかります。寄付しようと思って問い合わせたら「クリーニングしてから持ってきてください」が条件。
いますぐ捨てたいのに寄付するためにクリーニングが面倒でなかなか出せず、捨ててしまったものもありました。
もしくは近所に先輩がいればもらったりできますが、特にズボンなどは毎日履くので、裂けてたりお尻がツンツルテンに光ってたりと、中古品で状態がいいものってあまりないかも…という感じ。
ブレザー着用必須でない学校なら、ブレザーとかはギリギリリユースできるかもしれませんけどね。
息子は活発ではありませんが、それでも入学当初、まだ靴紐がうまく結べないのでマジックテープのついた靴を履かせたら、マジックテープのザラザラがズボンの裾に触れて、裾が破けてしまいました。お直ししたときにはその傷が丸見え。トホホです。
困ったことに最近は「オシャレな制服」を打ち出している学校も多くて、なんとシャツの色やセーターの色、スカートの柄など「選べる制服」なんてのもあって。見た目には楽しいけれど、制服って高いので出費がシャレになりませんよね。
しかも、夏服も冬服もでダブル。かわいい制服に憧れてしまった女子を持つママさんたちの悲鳴が聞こえてきそうです。
制服は毎日着るものなので、全部1枚ずつ買えばよいものでもなくて、シャツなんかは最低2枚必要。
だけどそうすると1日たりとも洗濯を休めないのでわが家は3枚購入しました。長袖と半そでと3枚ずつ。だいたい1枚5000円前後。これだけでもなかなかの出費です。
そしてわが家は私立だったので、制服だけではなく、なんと「指定体操着」「指定上履き」「指定外履き」なんてのもありました。
指定体操着は某ブランドの上等なジャージ。しかもご丁寧に刺繍で名前が入っています。半そで半ズボンの上下と、ジャージの上下。半そでは洗い替えが必要とのことで2枚ずつ。
上履きと外履きもブランドもの。「ABCマートとかの安いやつじゃダメ?」と疑問に思いつつも購入。ですが、子どもの足なんて一瞬で大きくなります。
しかもうちの息子なんて、中1で購入した靴が25cmだったのですが、普段はいている靴はすでに26cm。
「学校の靴、小さくないの?」と聞いても、「別に」と言っていたので不思議に思っていたら、ある日突然「きついから買っといて」と。わたしが忙しいときを狙ったように言うんですよね。だから突然言うなって。
うちの学校は指定運動靴は学校の購買でも購入できるので、自分で買ってと言ったら「試着が面倒だから嫌だ」と。
そう、うちの息子は試着が大嫌い。洋服は試着なしでもなんとかなっても、靴は本人が履かないとわからない。なのに「買っといて」は無茶ぶりです。
泣く泣くいまはいている靴と同じ26cmを購入して数日後。たまたま行ったイオンで足のサイズ測定器があり、息子のサイズを測ってもらったら、なんと実寸で27.5cmありました…。
靴ってきついと結構足が痛いと思うのだけど、なぜ何も言わずに履けているのかは謎です。
いま息子の通学靴は27.5cmなのに、学校の運動靴はいまだに26cmで文句を言われていません。
そんなこんなで、制服ひとつでもかなりお金が飛んでいくのです。
公立でも制服代は結構かかると思いますが、私立高校となるとこのように体操着や運動靴まで指定。さらにバッグまでに指定になるので、学費が無償化されても、指定の制服や体操着の部分は配慮されていないので、結構イタイと思うんですよね。
うちも入学するまではそんなこと考えてもいませんでしたが、いざ購入となり「こんなにかかるの?」と驚きました。
しかも制服や学用品の購入って、昔ながらの地元の業者さんが登場する独占商売的な側面を感じます。
息子の学校制服も、入学前に体育館で販売会がありましたが、すべて現金決済。
バッグ、運動靴、シャツ…とすべて違う業者が入っていて、それぞれで領収書をもらいましたが、すべて手書き伝票。
昭和からお付き合いがある業者さんなんでしょうが、ここはもう価格改定とか競争原理が働かない場所なんですよねきっと。
ちなみに知り合いが入学した学校では少し前に制服のリニューアルをしたそうで、その際に某デパートと手を組んだらしいのですが、そこのデパートのカードをつくらないと制服がつくれないという謎の仕組みが導入されていたと言っていました。