20歳年上の夫とマイペース高1息子と暮らすアラフィフ主婦ライター、塩辛いか乃です。
なぜか日本って「ラクをする=悪・ずるい」という印象を持ちがちな気がします。徳川時代の滅私奉公し続ける文化を、まだ引きずっているのでしょうか。
かくいうわたしも日本生まれの日本育ち、やはり「ラクをしたい!」と堂々というのははばかられるものの、本音は「ラクしてナンボっしょ?」と思っています。ラクするため、効率化するための努力は惜しみません。
きょうは、そんなわたしがラクするためにやめた家事についてお話しします。
「ラクをしたい」認めてからラクになった!
せっかちで面倒くさがり。そんなわたしが苦手かつ嫌いなのが「家事」。
女に生まれ、主婦という属性になる確率が非常に高いうえに、自らそれをのぞんで「専業主婦」に手を出したのが運の尽き。
正直、結婚前のわたしは専業主婦をなめていました。仕事もせずに遊んで、平日昼間にママたちとおしゃべり、習い事にエステに子どもの習い事?平和でいいわねぇって思ってたんです。
だけど、実際には違いました。キラキラした世界には必ずウラがあるもので、専業主婦の主たる仕事は「家事」。
そんな家事に向いていない私も、やりさえすればやれると思っていました。だって掃除と洗濯と料理でしょ?って。
でも違いました。なんてったって家事には「終わりと正解がない」のです。
そんなことさえ想像できないまま、ふわっと専業主婦になったわたし。しかもお相手はなかなかのキレイ好きで、重箱の隅っこが気になるという夫。前途多難な道にわざわざ進んでしまったわけです。
そんな、きれい好きでマメな夫に喜んでもらおうと最初は張り切りました。けれど家事が大嫌い、かつ苦手なわたしはすぐにボロが出て…。
だけど、「仕事をして養ってくれている夫がいるのに、自分だけ何もしないわけにはいけない」と。
なんか家事しなきゃ、だったらせめて好きなことを伸ばそうと料理を凝ったものにしたら、「そのひと手間がいらない」と言われ落ち込む始末。
夫は基本マメな人なので、茶碗を洗うことも、こまめにテーブルを拭くことも苦にならない性格。
対してわたしはズボラ選手権なら世界大会でいい線いくと思うほどズボラ。
もともとの性格はズボラなのに、マメな人の前に立つとわたしのような人間が「ダメ人間」に映ってしまうのがコンプレックスで、けっこう人目を気にするわたしは、マメな夫を前にして罪悪感ばかり募っていました。
だけどわたしは本来、すべてを最短ルートで済ませたいので、家のなかでやることでさえ動く前に動線を考えます。
たとえば、「手元にある食器をキッチンのシンクに置いてからお風呂を洗っていつでもボタンひとつで沸かせるようにし、そこから洗面所でハンドソープを補充して玄関に置いた郵便物を手に持ち、トイレに行ってからリビングに戻り、夫宛ての郵便物をわたす」とか、全部の行動ができるだけ1回の動きで済むように計画を練ったりします。
これがうまくいったときの感動はひとしお。…って価値を見出す場所が違うんですけどね。
そんなわたしは主婦ながら便利を追求します。昔はちまちま、ネチネチ言っていた夫も長年の戦いで諦めてくれました。
せっかくだから愛する人に喜んでもらおうと奮闘するもうまくいかず、迷走した時期も長かったですが、一周回って開き直り「自分が極度の面倒くさがりでラクをしたい人間である」と認めてからラクになりました。
食洗機、導入するなら最大サイズでいくべし。
「機械ができることはやらせたい」と思ってから、リフォーム話が出たのはラッキーでした。
たまたまお風呂の床が経年劣化で浮きはじめ、夫が「そろそろリフォームを」と言い出したのをいいことに、ものはついでと水回り全体のリフォームを敢行。
キッチンのリフォームで一番にお願いしたのは、「食洗機の導入」でした。
わたし自身、食洗機自体にあまり信頼感がなく、ファミレスで洗い残しのある食器が出てきたりするので嫌だなと思っていました。
ですがある日、その考えが変わりました。
食洗機を愛用していたママが「うち、食洗機が壊れて大変なのよ。慌てて紙皿を買ったわ」と言い出したのです。
「食洗機が壊れても、手で洗えばいいじゃない?」と疑問がわき上がり、そのママに聞いてみました。
するとそのママは「もう食洗機が便利すぎて洗い方を忘れちゃった。っていうか、食洗機だとピカピカになるしお湯で手が荒れないし、もう自分で洗えなくなるのよね」と言うではないですか。
食洗機を導入すると、自分で洗いものができないほどラクチンなのか?と目が輝き、詳しく聞くと「もうこれ以外考えられない」とのコメントが。
実は食洗機はマンションの狭いキッチンスペースの割に幅を取るので、お願いするかどうか悩みました。
だって使わなかったら収納を殺すことになるし、ケチな夫に「ほら、使わなかったじゃない」と毎日のように言われるというリスクがあったからです。
このママ友の発言を聞いてから、実際に導入するかどうかを決めるため、SNSでさまざまな人にアンケートを取り、使っている人はどんなものを使っているか、もし導入するならどんなサイズがいいかを聞き、使わなかった人はなぜ使わなかったかを聞きました。
聞き込み調査の結果、便利と言っている人はわたしのようなズボラなタイプ、かつ、食洗機が大容量タイプの人、という傾向がつかめました。
逆に食洗機を入れたけど使わなかった人は、茶碗ひとつでもついつい洗ってしまうというマメな人と、食洗機のサイズが小さくて半分くらいしか食器が入らないので手間があまり変わらず、徐々に使わなくなったというパターン。
要は、導入するなら最大サイズでいくべしということ。
ほか、デメリットとしては、もちろん電気代がかかること。乾燥に温風を使うのでキッチンに熱がこもること。
それとスタートから乾燥までは3時間ほどかかるため、すぐに使いたい食器がある場合にはあまり向かないとのこと。
だいたいの人は晩ごはん後、寝る前にすべての食器を入れて、スイッチを押して終了らしいです。
わたしは慎重なほうなので、失敗したくない。音のうるささなどいろいろ考えましたが、やっぱり最初に聞いたママのひとこと「洗い方忘れた」のセリフが頭から離れません。洗い方を忘れるほど便利…そのひとことに賭けることにしました。
その教訓を胸にショールームに行き、説明を聞きました。なんでもいまどきの食洗機は進んでいて「人力よりも落ちる」とのこと。
食洗機はお湯といってももはや熱湯に近い80度くらいのお湯で洗浄するので、汚れの落ちるレベルが手洗いとは段違いとのこと。
たしかにお湯で洗うとよく落ちるけれど、わたしがぬるま湯で皿洗いをすると、冬は常に指がひび割れてしまうのに、食洗機なら人間では洗えない温度で洗い物ができるのか。これはすごい。
そして洗い残し問題もありますが、ものすごい圧力でお湯が出て、3Dでさまざまな方向にお湯が出るため、かなり洗い残しも少ないそう。あとは入れ方のコツもあるのだとか。
想像よりもすごそう、そして「人力を超える」と聞いて、機械に任せる価値があると思いました。
ショールームに来る前に足で稼いだ情報から、3人家族の我が家ですが、いちばん大きなサイズの食洗機を導入することにしました。