「もし20代のうちに産んでいたら、今ごろどうなっていただろう」「キャリアが安定するのを待って正解だったのかな…」
そんな問いが、ふとした瞬間に頭をよぎることはないでしょうか。
女性にとって、出産のタイミングはキャリアと切っても切り離せない、一生に関わる選択です。でも、どちらが「正解」かなんて、その時には誰にもわからない。
株式会社キャリアデザインセンターが運営するWebマガジン『Woman type』が、40代の働く女性200人を対象に実施した調査は、そんな問いに真正面から向き合ったものです。
「20代前半〜半ば」に出産した女性と、「30代後半以降」に出産した女性が、40代となった今、自分の選択をどう振り返っているのか。
そのリアルな本音からは、キャリアと産み時の複雑な関係が浮かび上がってきました。
年代別に聞く、早く産んで良かった?

image by:Woman type(via PR TIMES)
まず注目したいのが、自身の産み時に対する満足度の違いです。
20代前半〜半ばに出産した女性100人に「キャリアの観点で、早く産んで良かったと思うか」を聞いたところ、半数以上が「良かった」と回答しています。
一方で、30代後半以降に出産した女性100人への同様の質問では、「良かった」と答えた割合は36%にとどまりました。
数字だけ見ると、「早く産んだ方が後悔が少ない」と結論づけたくなるかもしれません。しかし、事はそう単純ではありません。
どちらの選択にも、歓びと後悔が混在しているのです。大切なのは、その中身に目を向けることではないでしょうか。
【20代】体力と時間という、かけがえのない贈り物

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20代前半に出産した女性たちが口をそろえて挙げたのが、「体力の余裕」というメリットです。
夜泣きに付き合っても翌朝仕事に行ける体力、抱っこをせがむ子どもを笑顔で受け止められるエネルギー。
若さゆえの体のタフさは、育児と仕事の両立を支える見えない柱になったと語る声が多く聞かれました。
さらに興味深いのが、時間軸の話です。
20代で産んだ女性たちは、30代中盤〜後半には「子育てが一段落した状態」でキャリアの働き盛りを迎えることができます。
子どもが家事を手伝えるようになるころ、ちょうど責任ある仕事を任せてもらえるようになった、という声も。
「育児が落ち着いたタイミングで、仕事に本腰を入れられた」というのは、早産みならではの大きな強みと言えるでしょう。
また、「親や兄弟が若かったから、いざというとき頼れた」という声も印象的でした。
子どもが突然熱を出したとき、祖父母がまだ元気で動ける。そんな“家族のネットワーク”の力は、数字には表れないけれど、確実に仕事との両立を助けていたのです。
早く産んだことへの後悔。キャリアの空白が残したもの

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一方で、「良かったとは思えない」という声の中には、胸に刺さるようなリアルが詰まっていました。
「スキルを身につける前に産んでしまった。転職しようにも、武器がない」「同期が管理職に昇進している姿を見て、悔しくて仕方なかった」。
これらの言葉には、キャリアの空白期間が生んだ格差と、そこから来る焦りがにじんでいます。
特に、昇進やスキルアップへの意欲が高かった女性ほど、「責任あるポジションに就く前に職場を離れてしまった」という感覚を強く持っているようです。
仕事への情熱があったからこそ、その断絶が深い傷になる。それもまた、早く産むことの現実です。
【30代後半】積み上げてきたものが、守ってくれた

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一方、30代後半以降に出産した女性たちが「良かった」と感じる理由は、「経済的・精神的な安定感」と「職場での居場所」でした。
キャリアを積んだ上での出産は、産後の復職をぐっと楽にしてくれます。
「時短勤務でも責任ある仕事を任せてもらえた」「実績があるから、周囲の信頼を失わずに済んだ」。
これは、職場での信頼関係と実績があってこそ実現できることです。
さらに、精神的な成熟も見逃せないポイント。
「仕事での経験が、育児での余裕につながった」「精神的に安定した状態で子どもに向き合えた」という声からは、年齢を重ねたことで得た心の豊かさが、育児にも好影響を与えていることがわかります。
30代後半での出産は、「産む前に、戻ってくる場所をつくっておけること」が最大の強みなのかもしれません。
自分の身体は、正直だった

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しかし、30代後半出産にも、語り切れない苦労がありました。
「帰宅してから子どもを抱っこしてあげる力がなかった」「プレ更年期の症状が重なって、フルタイムで働く気力がなくなってしまった」。
こうした声が示すのは、体力の衰えという、努力では補いにくい現実です。
また、「祖父母も高齢で、サポートを頼めない」という状況は、特に孤立感を深める要因になります。
自分が産んだタイミングで、親も老いていく。そのジレンマは、30代後半での出産を選んだ女性たちが直面する、見えにくい課題です。
「良かった」と思う割合が早産みグループより低かった背景には、こうした体力的・環境的なリアルが横たわっているのでしょう。
まとめ
早く産む、遅く産む。どちらの選択にも、光と影があります。どちらが正しいという答えは、この調査からも、誰の口からも出てきませんでした。
ただ、確かなことが一つあります。
それは、自分の選択を「あの時、こうすれば良かった」と後悔し続けるより、「今からできること」に目を向けた女性たちが、より前向きに40代を生きているように見える、ということです。
産み時は、人生の一つの章に過ぎません。それよりも長い時間が、選択の後に続いています。
あなたにとって、「今からできること」は何でしょうか。この調査結果が、自分の選択を見つめ直す、小さなきっかけになれば幸いです。
- source:Woman type(via PR TIMES)
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- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。


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