親の努力不足を棚に上げていませんか?
子どもを4人を東大の理科3類に進学させた佐藤ママは、私の本を含めて、いろいろな勉強法の本を読み、その上で子どもにあった勉強法をあてがったそうだ。
親が手を抜かず、勉強法を調べ、その塾が子どもに合わなければ合う塾を探してあげることができれば、局面は打開されるはずだ。
教え方と学び方を変えれば、99%の子は少なくともいまより成績が上がる。勉強ができないのは子どものせいではないというのはこのためだ。
確かに子どもが勉強しないということはあるだろう。
しかしそれも子どもの自己責任ではなく、塾や学校がつまらない(多くの場合は、ついていけないから楽しくない)とか、親がやる気の出させ方をあれこれ試していないからであると私は信じている。
つまり、親の努力で改善できるのだ。
親の手抜きが引き起こす、子どもへの後遺症
私は、『受験に勝つ!和田式自分のやる気をつくる本』で、試すべき勉強のやり方を75個も提示している。
これを全部試せば、いくつかは自分の子どもに当てはまってやる気になるだろう。
しかしそんなに試す親はまずいないし、そもそも論として、この本が売れていないように、子どもをやる気にするための情報を得ようとする親が少ない。
ただ、親の手抜きで情報を集めなかったり、やり方を変えなかったりすることでの精神的な後遺症は大きい。
子どもの成績がふるわないのは自分のせいなのに、ボロクソに言ったり、叱ったりする親は論外だが、それをしなくても私は教育虐待だと思っている。
やっている割に勉強が伸びない、いつも塾の落ちこぼれ、というのに、親が手抜きで放置することで、子どもは自己肯定感を奪われてしまう。
職人でも、芸事でもほかの道に活路が見出せればいいが、そうでないと「僕は頭が悪い」と思い込んでしまう。
例えば、高校生になった子どもが劣等生だったとして、自己肯定感が残っていれば、私の本を見つけて試してみようという気になるだろうが、そうでない子は「どうせ試しても無理」ということになってしまう。
それが受験に限らず一生続けば間違いなしに負け組になってしまう。
それがいわゆるアホな人間につながるわけだが、ひとえに親の手抜きのせいだというのは言い過ぎだろうか?
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