理想に縛られすぎない結婚とは
ライターi:最後に、ナオは再婚したけど、1回目の結婚と違うところはある?
ナオ:うーん、そうだな。いま思えば前の結婚のときは理想にとらわれすぎて、自分が幸せになれることしか考えていなかった。
だから支えてくれそうな人を潜在的に選んでいたし、いざ立場が逆転したときに支えられなかったんだよね。「なんで私が?」って被害者意識しかなかった。
でもいまの夫は相棒というか、「家族」という名のチームっていう感覚に近いのかもね。
ライターi:より絆が強くなったっていうこと?
ナオ:それもあるけど、いままでは何か考えるときに主語が「私が」だったけど、「私たちが」に変わったんだよね。
育ってきた環境や文化が違うふたりだから、考え方も価値観もバラバラ。それがいいときもあれば悪いときもあるし、うまくいくときもあればわかりあえないときもある。
だからこそ、どちらかが支える、支えられるじゃなくて、お互いにリスペクトして、弱みも強みも補完してふたりで進むんだっていう意識に変わったよ。
ライターi:なるほどね。お互いに違いを認めて高め合うってことか。夫婦といえども違う人間ってことを認めたうえで関係をつくるって大事だね。
ナオ:そうだね。そもそもさ、理想というのもいつの間にかつくり上げられた固定概念なのかもね。理想にとらわれすぎず、「この人とどう生きたいか」って考えられる人と一緒にいるっていうことが大事なんじゃないかって思うよ。
「理想どおり」の結婚をしたはずが、つまづいてしまったナオ。ひとりよがりな理想を持ち過ぎてしまうと、それを叶えることだけに集中してしまい、大事なことが見えなくなってしまうことがあるのかもしれません。
よくいわれる言葉ですが、結婚生活は山あり、谷あり。予想だにしない問題がふたりの間に起こることもあると思います。でもいまのナオならパートナーとうまく乗り越えられていけるはず。結婚生活に求められるのは、自分本位な計画ではなく、しなやかな心だと思うから。
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