親と子の会話が、あるときギクシャクし始め、親のほうが子どもの顔色を伺うようになってしまう。思春期の子を持つ親御さんにはそんな悩みを抱える人も多いようです。
今回は、「自分はもう大人」と自覚し始めた年ごろの子どもとの会話のコツと、気をつけたい「言行不一致」についてお話します。
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読者からの質問:娘の機嫌を伺うように…
娘との会話では、最後には必ず娘がキレます。「お母さんに聞いてもらっても結局、最後はお説教になるからイラつく」といわれてしまいます。私はそんなつもりはなく、穏やかに話しています。
娘と会話することに、最近は構えてしまってご機嫌取りのようです。上手くコミュニケーションを取るにはどうするのが1番よいのでしょう?(高1女子のお母様より)
どう聴く?思春期の子どもの話
思春期の子どもは子どもの面を持ちつつも、「自分はもう大人」という自覚も移行期です。親からの干渉や、子ども扱いに抵抗します。そんな時期の子どもとの会話のコツをお伝えします。
1.子どもはただ聴いてほしい
反抗期の子どもでも、本心は親に話を聴いてもらいたいと思っています。ですからまずは、否定せずにとことん聴きましょう。
自分の考えを持つようになった子どもの話を「うん、うん」「そうなの」「そう思ったのね」「あなたなりの考えがあるのね」と受け止め、聞き役に徹すること。何かを伝えたいのであれば、子どもが「私の話をしっかり聴いてもらえた」と思えてからにしましょう。
2.基本は「傾聴」
傾聴というと難しそうですが、「相手のよいところを知る」ための聴き方ともいえます。「聴くためのスキル」でもありますが、その先にあるのは相手を知ることです。聴く姿勢のポイントとしては次の4つがあります。
- ペーシング(相手のペースにあわせる)
- ミラーリング(鏡のように同じことをする)
- バックトラック(おうむ返し)
- 要約(タイミングに応じて要約する)
おうむ返しの例として、東京巣鴨にあるマックは、日本で1番リピート率の高い店として有名だそうです。その理由は、傾聴のスキル、ペーシングとバックトラックを使っているからともいわれています。
たとえば「ジャガイモ揚げたやつ1つ」と言われると、相手に合わせて「ジャガイモの揚げたやつ、1つですね?」と答え、決して「ポテトフライ1つですね?」とはいわないのだとか。これが、相手の話を聴いているということなのでしょうね。