知的謙遜できる人は、人脈も学びも多くのものを得られる
コミュニティに参加するうえで心掛けたいことのふたつめは、 知的謙遜を心掛けること。
知的謙遜とは、自分には知らないことがあると自覚していること。自分の能力を客観的に正しく判断する能力のことをいいます。知的謙遜できる人ほど、新しい物事を吸収し、人の意見にも耳を傾けます。
また「知らないこと」に対してはもちろんのこと、「もうすでに知っていること」に対しても積極的に学び直そうという姿勢を持っています。
ハーバード大学では、学生たちに「知的謙遜をもって、他人に対して低姿勢でありなさい」ということを話しているそうです。それができていると、新しいコミュニティでも、相手に対して謙虚で、かつ積極的に入っていけます。
部活動のことを考えるとわかりやすいと思います。例えば中学で野球をやっていて、高校でも野球をやることになったとします。このとき、先輩から「この練習をして」と言われて「この練習は~なんですよね」としったかぶりを言ったら生意気だと思われます。
先輩からしたら「確かにお前は中学での経験があるのかもしれない。だけど、高校で、うちの部でやっている理由はそれじゃないから」ということがあります。だから改めてちゃんとゼロから学ぼうとする姿勢が大切なのです。
デキるビジネスパーソンほど謙虚で積極的に動く
先日すごく衝撃的な出来事がありました。
神奈川県を中心に10年間で17の保育園をつくり、運用している「天才キッズクラブ」の田中孝太郎理事長のことです。田中理事長は、以前から僕のセミナーに参加したいといってくれていたのですが、ありがたいことに、大変お忙しいにもかかわらず、先日僕の講座に参加してくださいました。
僕の講座では、スタッフが会場する30分から40分前ぐらいに集まって設営などをしてくれているのですが、何がすごいって、気がついたら田中理事長がスタッフのひとりとして働いていたんですよ。
「あれ?」と思いました(笑)。「どうしてここにいらっしゃるの?」「誰がスタッフに入れちゃったの?」て感じでした。
田中理事長自らが手伝ってくれるというのは、スタッフ側としてはありがたいことです。本当にありがたいんですけど…。そうはいってもきょうのゲストで来てくれているのに、会場の設営をやっていたらおかしいでしょう?
田中理事長は60歳過ぎです。保育園を17園経営しているということは、 超一流の経営者です。それなのに、率先して椅子を並べていたのです。すごくびっくりしました。しかも セミナーが始まったら1番メモ取っていました。すごいなぁ〜と思いましたし、尊敬しました。
仮に僕が話しているときに、「あー、その話ぐらいは知ってるよ」みたいな態度だったら「小物だな、こいつと」思うと思うんです。
話す方はやりづらいと思いますよ。せめて態度くらいもっとよくしてほしいなと思うと思うんです。でも、田中理事長のように本当に一流の人というのは、ものすごく謙虚なんですよね。
学ぶ姿勢が謙虚なんです。そうやっていつも 謙虚に学んでいらっしゃる。だから、経営もうまくいっていらっしゃるし、まわりからも尊敬を集めるんだと思います。