正直な気持ちを認めてあげて
ご相談を寄せていただき、ありがとうございました。ここからわたしなりに解説していきますので、参考にしていただければ嬉しいです。まず、夢の世界では「昔の感情」が復活して、夢のなかでその感情を再体験する…ということが起きたりします。
「もう昔の傷は癒した」と思っているのは、思考の蓋をしたからで、実際は、まだ深いところに残っていたりします。日常で、ほかのことに気をそらしているときには、あまり気にならなくなるので「もう大丈夫」と思ってしまうのですね。
ですが、このように夢のなかに出てくる元彼に対する「ずるい」という感情は本物なのだと思います。
しかしそれを本人に直接ぶつけられないので、夢のなかで彼を登場させ、そのストーリーのなかでも「ずるい」行為をするこの人に、思いっきり感情をぶつけることで、むしろここで癒しを起こそうとしているのだと思います。
感情の癒しは、蓋をしてなかったことにするやり方ではなく、外に出してあげてください。感情は昇華させないと、逃げていきません。ずっと内側に抱えている形になるので、思考では「もう済んだこと」と一瞬楽になっても、結局また後で出てくるのです。
夢のなかの「彼が部屋のなかにいる」状態は、ご相談者さんの心のなかにいるという意味だったりしますし、去り際に「まだいい足りない」「もっということがある」という気持ちが出てきたことも、そのまま。ご相談さんの無念を表しているのだと思います。
ご相談者さんにとって、元彼さんはやはり、たくさんのエネルギーを注いだ相手ですよね。「忘れよう」「なかったことにしよう」とするのではなく、まだ怒っていること、まだ許せないこと、まだ傷ついていて、いいたいことがたくさんあること。そんな「正直な気持ち」を認めてあげるようにしてください。
彼にいいたいことを、ノートなどに書くといいと思います。相手にその言葉、セリフをぶつけるようなイメージ、手紙を書くように思いを表現して「昇華」させてあげましょう。
夢は、感情、意識とダイレクトにつながっています。この元彼のリアルな夢も、ご相談者さんの本当の気持ちを表現してくれたものです。ご自身の正直な気持ちを大切にしてくださいね。
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