元気いっぱいに動き回る男の子を育てるのは大変。特に、うえの子が女の子で2人目が男の子だと、その行動の違いに戸惑い、手を焼くお母さんが多くいるようです。
男の子を持つ保護者からのお悩みは、「何でこんなに危ないことばかりするのか」「なぜいうことを聞いてくれないのか」「どうしてすぐどこかへ居なくなってしまうの?」というものが多いように思います。
そこできょうは、男の子の行動原理を説明し、「解決脳」を生かす育て方のポイントについてお話しましょう。
1.男の子の「解決脳」
男の子の本能にはその昔、男性が狩りに出ていた時代の「狩猟文化」の名残りがあると考えられています。空腹という課題を解決するために狩りをする生活を送っていたため「解決脳」が発達したのです。
反対に女性は、集団で協力し合ったり、情報交換をして生き延びる知識を得ていたので、共感脳が発達しました。
男の子の解決脳が目指しているのは、「目的」「解決」「達成」です。親としては男の子のこの本能を上手に生かしてあげましょう。
2.何をいっても聞かない
男の子は、ちっとも聞く耳を持ってくれない、聞いてもすぐに忘れてしまうという状態ではないでしょうか?そして、1度いっても伝わらない…。それが男の子だ、と知りましょう。
それはなぜでしょうか。「いま」に夢中になっているからです。目的を達成するまでは、ほかのことは目に入らないという状態なのです。そんなときは、「いま」がひと段落してから、伝えましょう。
3.決定権は子どもに
親のいうことを聞かないと嘆くとき、その「親のいうこと」は何ですか?たとえば、「宿題を済ませなさい」「夕飯を食べなさい」「塾へ行きなさい」「お風呂に入りなさい」「早く寝なさい」などではありませんか?親として子どものためを思って、いうことですよね?
それはきっと、「宿題をしないと翌日学校で困るだろう」「夕飯を食べないとおなかが空いてしまうだろう」「塾へ行かないと勉強が遅れてしまうだろう」「お風呂に入らないと疲れが取れないだろう」「早く寝ないと睡眠不足でよくないだろう」などという気持ちがあるからでしょう。
けれども、子どもにとっては、ほかにやりたいことがあるから、それらを後回しにしているわけです。親が判断し続けると、子どもは自立できません。
面倒かもしれませんが、指示をする前にまずは子どもと相談し、決定権は子どもに持たせましょう。こうした日々の小さなことから、自分で決めることを習慣づけると自分のしたことに責任を持つようになります。
ただし、親として注意することが1点あります。必ず、責任を果たしたかどうかを確認することです。このフィードバックがないと、ただの自己中心的な子どもになってしまう可能性があります。