ゲームと適切に付き合うために親にできることは?
私の考えは「ゲームは絶対にダメ!」ではありません。問題なのは、ゲームを「やりすぎてしまうこと」と「いつ・どれだけ遊ぶかコントロールできなくなること」。
子どもが大きくなって友だちの家に行って遊ぶ機会などが増えてくれば、触れさせない」ことは現実的に不可能になります。小学校に入って1~2年のうちで、子ども自身が対処できるようになれることを目指すとよいでしょう。
子どもが対処できるようになるために必要なこと(親がサポートできること)は、次の2つです。
1.問題を理解する
ゲームのやりすぎや、夢中になって自制できなくなることが、なぜ、どのように問題なのかを理解しておく必要があります。
大人にとっては当たり前と思うことも、子どもには言葉に出して説明してあげる必要があります。
「長い時間ゲームをすると、目が悪くなりやすいんだよ」
「姿勢が悪くなりやすいから、体にも悪い影響があるんだ」
「生活のリズムが崩れると、家族のみんなも困ってしまうよ」
「あんまり夢中になって、止めて欲しい時に止められなくなってしまうことが心配なんだよ」
このような淡々としたトーンで、問題があることを伝えてあげましょう。
くれぐれも、この時点で“脅迫(…だったらゲーム取り上げ、など)”や“買収(…の約束を守れたら…を買ってあげる、など)”などを織り交ぜてしまわないよう、ご注意を。
あくまでも、子ども自身がゲームのやりすぎには問題があることを理解して、自分の意思と判断で対処することが大切です。横から余計なインセンティブを挟み込むことは、ジャマにしかなりません。
2.代替案がある
友だちと集まって遊ぶときに、ゲーム以外に楽しく過ごせる方法を知っていれば、ゲーム機の電源を切ることはずっと簡単になります。
代替案として一番優れているのは、外遊び。小さいころから外でいっぱい遊んだ経験があれば、それで充分。
天気が悪いときの過ごし方も知っているに越したことはありませんが、要は小さいころからの遊びの経験の問題。
これらは、ゲーム機を持つようになってから対応するという種類の話ではありません。小さいうちから家族で、あるいは友だちと、いろいろな遊びを楽しんだ経験をどれだけ積んでいるかの話。
子どもが小さいころから、「子どもの遊びをジャマしないこと」と「可能な範囲で時間を作って一緒に楽しむ」ことをしていれば、親の役割としては充分です。
まとめると、子どもがゲームと適切に付き合うために親ができるサポートは、
- 小さいころからよく遊ばせてあげて、
- ゲームを持つ時にはその問題点を教えてあげる。
の2点ということになります(簡単でしょ?)。
ゲームに興味がある子は必ずゲームをします。
どんなに親が禁止したり排除したりしても、それは子どもをゲームから遠ざける効果はありません。親のいないところで、親に隠れて遊ぶようになるだけ。
(わが家でも一度、妻が怒鳴ったらその後押入れでゲームをしていたという事件がありました(苦笑))
この時代に生まれてきたのだから、無理に避けようとするのではなく、上手に付き合えるようサポートしてあげられたらよいのでは、と思います。
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