「自分のせい」を手放そう
こういう癖がある場合、アドラーのいう、いわゆる「課題の分離」の考え方がとても役に立ちます。
たとえば、「すべての責任を私が背負う必要はない!」「それは私の問題ではない!」と実際に声に出してみると、どんな気分になりますか?
もしも肩の荷がおりたように感じるなら、それは「重たい十字架を背負うのが自分らしさ」みたいなセルフイメージを持っている可能性があるといえます。
この場合、何かで「これって私のせいだ…」と反射的に反応したとき、いったん立ち止まって、
「これはそもそも私が解決するべき問題なのか?」
「これはそもそも自分がコントロールできるものなのか?」
「これはそもそも私が悩むことで解決することなのか?」
こんなふうに俯瞰して状況と向き合ってみることで、「なんでもかんでも自分の責任だと受け取っては自分を追い込み、最終的には完璧にできない自分に罰を与える」というネガティブサイクルを意図的に修正していくといいかと思います。
もちろん、これまでの人生で慣れ親しんだサイクルを修正するのは、そうそう簡単なことではないかと思いますが、それでもできないことでは全然ありません。
むしろ地道に意識してやっていけば案外、思っている以上にあっけなく「背負い込み癖」から抜け出すことができるかと思います。
背負わなくていいものまでどんどん背負い込んでいると、あなたに呪いをすり込んだ毒親のように、本当は背負う必要がある責任を背負って解決する余力がなくなるんです。きょうから、「課題の分離(整理)」を意識してみましょうね。
次回の『「毒親の呪縛」を本気で断ち切る実践トレーニング』は2021年6月9日公開予定です。
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