言葉だけではなく行動で示すこと
「LGBT推進」や「多様性」の文言を掲げる企業やサービスは多く存在します。LGBTQの認知の幅を広げるためにはいいかもしれませんが、実際にどのような取り組みをしているのか、不明瞭なことが多くあります。
LGBTQという言葉を一種のブランド的要素として使う映画やドラマも見られ、「なんのため?」「誰のため?」と疑問を抱くことが多くあります。認知されるべきことだからこそ、誤った情報を流すことはできないですし、公に存在するメディアや企業だからこそ、発信は慎重になるべきなのです。
オーディエンスを増やすためのLGBTQという言葉の使用、コンテンツの消費の仕方には違和感を覚えます。
また文言を掲げるだけでなく、行動に移すことが求められます。だれでもトイレの設置や表示の工夫、LGBTQの相談窓口、LGBTQに関する研修など、さまざまな取り組み会社などで実現されることにより、よりインクルーシブな環境になるでしょう。
「男or女」の概念や有毒な「らしさ」の抑圧により、さまざまな場面で困難を強いられる人たちが多くいます。たとえ悪気のない発言や行動だとしても、既存の枠組みに入れられることで、相手を傷つける可能性は大いにあるのです。
社会と関わっていくなかでのこうした違和感を解消するために、まずは個々の意識を変えること。そしてその意識が企業やメディアへと広がり、国に届くことを願っています。
性のありかたを男か女に当てはめるよりも、個々のアイデンティティとして認識することが必要です。すべての人が同じ輪のなかで過ごせる未来を願っています。
- image by:Unsplash
- ※掲載時点の情報です。内容は変更になる可能性があります。