ダメ育児1.ルール絶対主義
まず1つ目のダメ育児は、「ルール絶対主義」。真面目な性格ゆえ、わたしの育児はルールだらけでした。
たとえば、「○才まで○○を食べさせちゃダメ」。マックや、チョコレート、飴玉、ガム…頑なに、食べさせませんでした。
「出されたものは絶対食べ切る、デザートは最後」。炭水化物、緑黄色野菜、タンパク質、ビタミン…食事は栄養をすべて満たすべきと必死でした。食べないなんて許せない!食べないのに、好きなフルーツは食べるなんてダメ! そんなふうに頑なになり、食事時間がどんどんバトルになっていったのです。
「食事のあとはお茶を飲むべき」。毎回歯磨きは大変なので、食事後はお茶をのませる。子どもが飲みたくないとイヤイヤするのに必死で飲ませようとして泣かせたこともあります。
「生活リズム絶対」。寝る時間も絶対で、逆算するとお風呂も20時がリミット。そういった生活リズムを守るのに必死で、毎日「早く!」と叫んでいました。
こんなふうにルールだらけだったので、当然、次に説明する「指示だらけの育児」になっていきました。
ダメ育児2.指示育児
2つ目のダメ育児は、「指示育児」。ああしなさい、こうしなさい、これはしちゃダメ。そんなふうにわたしの口をついて出るのは、子どもへの指示ばかりでした。
わたしが正しいと信じたルールにのっとり、毎日子どもに指示していたわたし。指示通りにすっと動いてくれない我が子にイライラしていきました。
ダメなことをしたとき、わたしはきつく叱りました。すると怒って泣くばかりで謝らない息子に「謝りなさい!」と指示をしました。でも息子は謝りません。そうなると私も意地になり、息子が心からごめんなさいを言うまで 一歩も譲りませんでした。
「どうして素直に言うことを聞かないんだろう?」「どうしてダメっていうことやめてくれないんだろう?」そんなふうに、わたしの心の中は、理解できないもどかしさや思い通りにならないストレスでいっぱいになりました。
これら2つの関わりの結果、子どもは自分で考えて行動できなくなっていました。しまいには 「トイレに行ってもいい?」とまで、聞くようになっていたのです。「トイレに行くことまでわたしの許可が必要なのか」と気がついたとき、愕然としました。そうしたのは、ほかでもないわたしだったから。