誰でも加害者になりうる。「NO MEANS NO」の文化を
「いやよいやよも好きのうち」という言葉があるように、日本では、「No」が「Yes」として捉えられることがあります。
アダルトビデオでは、未成年やレイプなどの犯罪を連想させる内容や、未成年や女性の主体性のない作品が多く展開されています。
「NoはYesだ」という誤った認識から、身近な人でさえも傷つけてしまう可能性もあるでしょう。実際に性犯罪の約9割が、面識のある人からの被害であるといわれているように、パートナーや友人でも加害者となる可能性があるのです。
また、「イヤだ」という想いが伝わらず、相手が意思表示をできなかったり、曖昧な様子を見せていても、それは「Yes」を意味するわけではありません。
誰もが、“NO MEANS NO(ダメと言われたらダメ)”の認識をもつことが必要なのです。この“NO MEANS NO”をわかりやすく説明した動画「Consent – it’s simple as tea(日本語版)」では、性的同意年齢を紅茶にたとえています。
動画のなかでは、「紅茶飲む?」と聞かれたことに対して「うん、ありがとう」と返事をしたらそれは紅茶がほしいことを意味することを言及しています。
反対に、「どうかなぁ」と曖昧な反応をしたら、無理矢理飲ませてはいけない。さらに、「いらないよ」と言われたら紅茶を入れてはいけない。
「紅茶を飲むかどうかは相手が決めること」と指摘しています。このように、性的同意も同じく、Noと言われたらNo。曖昧な返答も行為を強要してはいけないことがわかります。
性的同意年齢が著しく低い状況下で、一人一人の認識をいまからでも改めることが求められています。日本も含め、誰もが性犯罪と隣り合わせ。性を恥ずかしいものとしてタブー視するのではなく、「人を守る人権」として考えることが必要なのです。
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