3.目標や目的に合った勉強をしている
また、外国語が上達する人たちはみな、「目標」や「目的」を持っています。その言語を使って、「したいことがある」のです。
私が日本語の授業をするときには、「〇か月で、〇〇ができるようにする!」という目標を生徒さんに立ててもらうようにしています。それによってモチベーションが維持できるし、目的や目標によって勉強法が違ってくるからです。
その点、芸能人や日系企業で働いている人たちは目標が明確なので、成長が早いです。
芸能人であれば、「テレビに出たときに、受け答えができるようになる」「ファンに自分のメッセージを送れるようになる」といった目標に合った勉強をします。
「日本にある本社とコミュニケーションをとれるようになりたい」という目標を持つ日系企業の社員で、メールでのコミュニケーションが多い場合は文を作る練習を、電話対応が多い場合は電話でのコミュニケーションに特化して勉強をすればいいわけです。
「全部を覚えない」という“潔さ”も大事
外国語の初級テキストであるからといって、すべてを覚えなければならないわけではありません。初級のテキストであっても、結構難しい表現があったりします。
日本語でいうと、1日(ついたち)、2日(ふつか)、3日(みっか)…20日(はつか)は数字の学習項目の中で一緒にでてきます。もちろん知っていて使えるのに越したことはないのですが、1日(いちにち)、2日(ににち)と言っても、意味が伝わればいいわけです。
「初級なんだから全部覚えなきゃ!」ではなく、自分の目標に合うもの、自分の生活パターンで使えそうなものから優先に学んでいくと効率的です。
難しかったり、自分のライフスタイルの中であまり使わないだろうなと思ったりする表現は、それが初級のテキストに載っているものだったとしても、無理して覚える必要はありません。あとで必要になったら勉強すればいいだけです。このような“潔さ”も外国語学習では役立ちます。
日本語教師として書きたいことはまだまだたくさんあるのですが、いったん大切な3つのポイントをお伝えしました。
ちょっと厳しいことも書きましたが、みなさんの外国語学習のお役に立てればうれしいです。
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