クィアマガジン「purple millennium」を運営し、LGBTQ当事者としての経験や考えを発信しているHonoka Yamasakiです。
私がフェミニズムという学問を学び始めてから数年。友人でも社会問題について考える人が増え、会話のなかでフェミニズムの話題が出てくることが当たり前になりつつあるように感じます。
100人いれば100通りの考え方が存在することはわかっていても、親密な関係であればあるほど、考え方のズレが関係性を悪化させることもありますよね。
もし、あなたのパートナーがフェミニズムへの理解がなかったら、知識がなかったら、どのようにコミュニケーションを取りますか?友人や職場の人にも当てはめて、一緒に考えてみましょう。
フェミニズムが私の生き方を楽にする
私はフェミニズムを学ぶことで、日常が過ごしやすくなりました。
日本社会やその背景を学ぶことは、自分の感じていたモヤモヤが言語化されること。その言語化された情報により、抱えていた違和感が自分だけのものではないことを知りました。
LGBTQを自認していることもあり、フェミニズムを学ぶうえでは欠かせない「ジェンダー」について、より興味を示すようになりました。
昔は理由なく異性愛者をうらやましく思っていたり、同性愛者である自分に自信をもつことができなかったのですが、さまざまな性のあり方や違いがあることを知り、いまでは自分を受け入れつつあります。
社会を取り扱う学問「フェミニズム」を学ぶことは、自分に立ちはだかる壁以外の社会問題も知ることとなり、ときにネガティブな感情が生まれることもあります。
ですが、世の中で生きづらさを感じるのは年齢や性別関係なく、みんなに共通すること。女性だけでなく、男性や上世代の人たち、上司などの中にはプレッシャーを感じながら生きている人もいるかもしれません。
だからこそいまフェミニズムを学ぶことで、“私たちのために近い将来を変えていく重要性”を感じました。
大切な人だからこそわかってほしい
同じ考えをもつ人と一緒にいれば、朝まで話が盛り上がることもありますよね。大人になると幅広い世代の人と出会うことも増え、多少思想が違っていても他人の意見として認識できることが増えました。
ですが、パートナーという大切な存在の人が自分と反対の考え方をしていることは、すれ違いや喧嘩につながるかもしれません。
親しい仲だからこそ、自分の気持ちをわかってほしい。相手に自分と同じことを求めてしまう。そう期待してしまうことは誰しもがあることです。友達ならその場で流せるようなことでも、パートナーとなると割り切れないこともあります。
パートナーとの関係性を見直す
今回はフェミニズムへの理解がないパートナーとのコミュニケーションについて考えてみますが、まずはどこに終着点を置くかについて確認することが大事だと思います。
フェミニズムについて何も知らないパートナーに考えるきっかけを持ってほしい。フェミニズムについて否定的なパートナーに歩み寄りたい。フェミニストであるかどうかは関係なく、自分の考えを知ってほしいなど。
相手の状況と自分が求めることについて、しっかり考える必要があるかもしれません。
フェミニズムについてネガティブなイメージをもっているパートナーがいるのなら、相手に正しい概念をどう説明するかを考える必要がありますし、自分の考えを知ってほしい人は、どちらかの押し付けにならないような伝え方を工夫する必要があります。
さまざまな状況が考えられますが、パートナーである以上お互いの価値観や考え方を共有することは、よいパートナーシップを築くうえで必要なこと。せっかく付き合ったふたり、お互いの違いを楽しむスタンスでいたいですよね!