こんにちは、椎名です。僕は身体の性が女性で心の性は定めていないセクシュアルマイノリティで、女性のパートナーと生活をともにしています。
もうすぐバレンタインですね。バレンタインは恋人たちのイベントというイメージをお持ちのかたが多いと思いますが、友達とチョコレートを交換したり、自分へのご褒美で少し高価なチョコレートを購入したりといろいろな楽しみ方ができるイベントでもあります。
僕も学生時代は本命チョコよりも友チョコの交換のほうをメインに考えていたイベントですし、社会人になってからはお世話になった人へ贈るイベントというイメージもあります。
パートナーである彼女とはというと、友チョコでもありお世話になっている感謝を伝えるものであり、愛するパートナーとしてでもあり。とてもひとことでは言い表せません。
きょうは友人同士から関係がはじまった、僕と彼女にとってのバレンタインの話から「バレンタインを楽しむためのアイデア」をご紹介します。「毎年チョコレートを渡すだけでマンネリしている」というカップルは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
はじまりは「友チョコ」だった
冒頭でもお話しましたが、僕はセクシュアルマイノリティで心の性は定めていません。生まれ持った身体の性別は女性のため、学校や会社ではずっと女性として生活してきました。
パートナーである彼女とは、学生時代からの付き合いで幼馴染です。彼女にとって“付き合うまでの僕”は、女の子として出会ったごく普通の友人だったのではないかと思います。
彼女とはもともと女の子同士の友達だったので、ほかの友だちにするようにバレンタインに友チョコを交換したこともあります。なので、付き合いはじめてからもバレンタインもチョコレートをあげるという行為は変わらないせいか、どこか友チョコの延長線上にあるように感じます。
僕たちにとってバレンタインは、“友チョコ感”も“本命の恋人感”もどちらも楽しめるちょっとお得なイベントなのです。
セルフで「バレンタインブッフェ」
僕たちのある年のバレンタインの過ごし方をご紹介します。
バレンタインが近づくと、百貨店の祭事などのイベントとしてチョコレートの物産展や販売会が各地で開催されます。僕たちも、会社の同僚や家族へのプレゼント、そしてお互いに贈るために毎年のように足を運んでいました。
毎年チョコレートを贈り合っていた僕たちですが、ある年いつもと違う楽しみ方をしてみようと思い、自宅でチョコレートを集めたお茶会を企画しました。
バレンタインの催事で少しずつ複数種類のチョコレートを購入し、かわいく盛りつけて紅茶と一緒に楽しむという趣向です。こうすることで、いろいろな種類のチョコレートを食べられますし、これまで自分用に買っていたものを彼女とシェアすることもできます。
なにより僕はイベントごとの過ごし方を工夫するのがとても好きなので、「ふたりでもっと楽しめたらいいな」という考えでした。
そして、ふたりで百貨店の催事会場へ。まだコロナ禍以前の出来事なのでかなりの人出だったと記憶しています。
準備した紅茶に合うかと相談したり、よりいろいろな味を楽しめるように複数のフレーバーの詰め合わせを選んでみたり。気になっていたけど、なかなか手が伸びなかったブランドのものもちょっとだけ買ってみたりして。
例年通りお世話になった人などへのチョコレートを彼女と一緒に選ぶ買い物ももちろん楽しかったのですが、やはり企画性を持たせると準備である買い物もより楽しいものになりました。
帰宅後、お茶会の準備としてテーブルセッティングをするのも一緒に楽しみました。ランチョンマットやティーカップ、お皿の色味を合わせたりしながら可愛くセッティング。チョコレートの色味に合わせてコーディネートするのがポイントです。
ここ数年、ホテルなどでのアフタヌーンティーも女性を中心に流行していますし、ケーキスタンドを活用しても素敵ですね。
思いがけずついつい多めに買い込んでしまったチョコレートやマカロンなどをそこに盛りつけると、気分はバレンタイン仕様のスイーツビュッフェ。セッティングを終えると記念に写真を撮り、おしゃべりをしながら楽しめたバレンタインでした。
こうした楽しみ方はカップルのどちらか一方が主役になる誕生日でも、年中行事のなかでも特別感の強いクリスマスでもなく、ちょっとしたイベント感のあるバレンタインならではなのではないかなと思います。
今年も各地の百貨店でバレンタインイベントが開催されるようなので、パートナーとのバレンタインの楽しみ方のひとつにいかがでしょうか。