みなさま、こんにちは。思春期・発達障害療育専門カウンセラーの飯塚ひろみです。きょうはグッと踏み込んで、「性」についてお話します。
最近では日本でも「子どもの性教育」について重要性が注目されており、保護者向けの性教育教室もあったりしますよね。そこで一番肝心なのが「子どもとどうやって話していくか」です。
親自身は「性」にどのような価値観を持ってる?
始めに結論を言ってしまいますが、「思春期の子どもは親と性について話したくない」と思っています。この前提を間違えてしまうと、性の話がタブーになってしまうので注意しましょう。
自分たちの思春期を思い出しても、多感でお年ごろな時期に親と積極的に性についてなんて話しませんでしたよね。なので、なんでもないときにいきなりこの話題について話さないようにしていくことがポイントです。
保護者向けの性教育教室で教わってきたからといって、急に子どもに伝えないようにしましょうね。
子どもと話す前に、親である私たちが「性」について、どのような価値観や考えを持っているかを考えたり、気持ちをまとめたりすることが大切です。
男の子と女の子で伝え方も変わってきますし、なによりも自分たちが性についてどう感じ、どう受け入れて生活しているのか、まとまっていないと子どもにうまく伝えられません。
どうやって「性」について伝える?
そして、日本では「性教育=夜の営み」という認識がとても高いので、性交渉中心の話をしないようにしましょう。この手の話になると、あっという間に子どもの心のシャッターが下りてきてしまいます。
性というのは、性交渉だけではなく、女性であること男性であること、または双方の気持ちを有している、身体のしくみなどなど、さまざまなバリエーションがあるのですね。
幼稚園生や低学年であれば、まずは身体のしくみから入るとよいと思います。子どもも身体の違いはなんとなくはわかっているので、
- 男の子と女の子では、身体のしくみが違うこと
- プライベートゾーンがあるということ。ここは見せたり触らせたりしないこと
- 性器は柔らかくてデリケートなところなので、汚い手で触らないこと、強く触らないこと、みんなの前で触らないこと
をわかりやすく伝えることから始めましょう。上記3つは学年が上がっても、通用する内容です。
思春期以降は生理や精通などもありますので、思春期前に身体のことについて話しやすい環境と関係を作っておくことをおすすめします。
「反抗期でそれどころではない」というご家庭は、性のお話をする前にお子さんの好きな話題で信頼関係を作り、その流れのなかで「サッと短く、簡潔に」伝えるようにしてみてくださいね。
この手の話になると、途端に嫌悪感を示したりするので、嫌そうな顔をしたらサッと切り上げましょう。「話の途中でしょ!」といった深追いは、大惨事への入口にしかなりませんので、注意してくださいね。
きょうの実践課題
- お子さんと性について話していますか?恥ずかしいと思うときは、なぜそう思うのか、自分自身に問いかけ理由を書き出してみましょう。
- 性行為・性病・性犯罪など、お子さんと話し合う際に、あなたはどのような表現で伝えようと思いますか?直接的な言い方以外にも、やわらかい表現方法がないか書き出し、子どもに伝える前に会話を組み立ててみましょう。
お手元のノートで書き出してみてくださいね。書き溜めたノートは世界に一つだけの教科書になっていきます。
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