異性カップルとの明確な違い
メリット以外ならば、交際する際に相手の身体が同性か異性かで明確に違う点は、少なくありません。
すでに思い当たるかたもいるかもしれませんが、交際していることを周囲に話すことができない、カムアウトができない状況であることが多く、それが原因でさまざまな問題が起きます。
まずは、パートナーの存在を隠したり、偽ったりしなければならないこと。
愛するパートナーがいてもカムアウトをしない限り、彼氏、彼女の有無や結婚の予定について質問には「いない」としか答えることができません。もしくはパートナーを友だちだと話しているかたもいます。
僕も冒頭の通り社内では一部にしかカムアウトをせずに、そのほかの上司や同僚にはパートナーをルームシェアをしているとても仲のいい友人であると偽っています。
なのでカムアウトをしていない相手から見た僕は、結婚どころか8年以上恋人がいないことになります。実際はパートナーである彼女がいて、8年の間にフォトウェディングをしたりパートナーとして一緒に住宅を購入しているのに、です。
恋人の性別を同性ではなく異性だと誤魔化す場合もありますが、その場合相手との付き合いが長くなると、「長く付き合っているのに結婚をしない」と交際を不誠実に見られてしまうことがあります。結婚をしたくてもできないだけなんですけどね。
フォトウェディングも住宅の購入も、当然ですがカムアウトをしていなければ周囲から公に祝われることはありません。
男女の結婚や住宅の購入であれば、勤め先からお祝いをもらったり日常会話の延長として周囲に報告し、「おめでとう」と言われたりするでしょう。
僕もこれまで何度か同僚の結婚などを祝ってきました。もちろんお祝いの気持ちに嘘はありませんが、僕が心を込めて言ってきた「おめでとう」は、僕と彼女に向けられることはないんだなと感じてしまいます。
祝われるためにフォトウェディングをしたわけではありませんが、やっぱり祝われないことはとても寂しいものです。
ほかにも、一緒に暮らしたい、同棲したいと思っても恋人として契約できるLGBTフレンドリーの物件はまだまだ多いとは言えません。
いまは購入した住宅に住んでいますが、賃貸住宅に一緒に住んでいた際は、不動産屋や大家さんに自分たちの関係を友人同士のルームシェアだと話していました。
希望するエリアにLGBTフレンドリーの物件が少なく、かと言って同性カップルとして審査が通るとは思えず、そのことで嫌な思いをするかもしれないのであればルームシェアと偽るほうがいいと判断したのです。