カウンセラーを交えた話し合いを重ねて夫源病を克服
最後に話を聞かせてくれたのはEさん(35)。現在は夫源病を克服し、周りのサポートを得ながら穏やかな暮らしを送っているといいます。
「夫のモラハラがひどく、結婚して3年ほどで夫源病を発症しました。心療内科にひんぱんに足を運ぶようになり、夫にも『その態度をやめてほしい』と何度もお願いしました。しかし一向に治る様子もなく…離婚を考え始めたときでした」
友人にモラハラによる夫源病を相談すると、夫婦で相談できるカウンセラーを紹介されたといいます。
「正直、離婚をしたいと本気で思うことができなかったんです。付き合っているときはとても優しく大好きな人でしたから、ふたたびあのときみたいに暮らせるならそのほうがよかった。
だから夫と一緒にカウンセリングを受けることにしました。最初は夫に嫌がられましたが、なんとか『付き添ってほしい』と伝えてカウンセラーに会ってもらうことができました」
カウンセリングは夫婦別々に行っているといい、お互いが何を話しているかは秘密。しかし3回目のカウンセリングを終えた帰り、夫はEさんにこんなことを口にします。
「夫が『俺も心のどこかで、こんな態度よくないなって思っていたんだ。カウンセリングのおかげでそれに気づけた。君のことを愛しているのに、いままで傷つけて本当にごめん』って突然言ってきたんです。モラハラを自覚するのって本当に大変だと思います。しかし夫は素直に間違いを認め、変わろうとしてくれました」
それからも定期的にカウンセリングに通っているというEさん夫婦。「言いたいことがあったらまず紙に書いてみる」「怒っているときは『怒っています』『いまイライラしています』など宣言する」といった細かなルールを定めるなど、さまざまな工夫を重ねているといいます。
「夫の協力がなければ夫源病は乗り越えられないんじゃないかなと思います。私たちもかなりの時間がかかりましたし、まだ乗り越えている途中です」
カウンセラーの力を借りつつ着実に成長していっているというおふたり。今後の暮らしがさらに平和に続いていくよう、願うばかりです。
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