みなさんこんにちは。私は、現在ソウルで留学生対象にシェアハウスを運営中。
韓国に暮らして14年、韓国人の夫と結婚して12年になります。きょうは、「韓国人との結婚」についてお話します。
私が「韓国で生活してみたい」と思ったきっかけ
私が韓国を深く知るきっかけになったのは、23歳のときにオーストラリアへ語学留学したときでした。
驚いたことに、現地の語学学校のクラスメイトはほぼ韓国人。彼らはとてもフレンドリーで親切。週末は頻繁にパーティーを開き、トッポギ、チャプチェなどの韓国料理を作ってくれました。
留学中は、ほとんどの時間を韓国人のクラスメイトたちと過ごしていました。
オーストラリアで韓国人の友人と一緒に過ごしているうちに、自然に少しずつ韓国が話せるようになり、英語を学ぶためにオーストラリアへ行ったのに、帰国後の私の頭のなかは韓国でいっぱいになっていました。
その後、「どうしても韓国に行きたい」「韓国で生活してみたい」という思いを諦めることができず、30歳を目の前にして韓国・ソウルへ留学しました。
3カ月でもいい。短くても韓国を生で感じたいと思ったからです。
待ちに待った韓国生活はそれはそれは楽しく、毎日が充実していました。韓国語を学んでる時間、同じ目的で留学している友人との時間、韓国語を話しているその瞬間が楽しくてたまりませんでした。
予定していた3カ月はあっという間に過ぎてしまい、6カ月、9カ月…と韓国留学を延長。そんなときに韓国人の夫と出会い、1年ほどの交際期間を経て入籍しました。
韓国人と結婚をしたら、ずっと韓国に住むかもしれないということに迷いや不安は全くありませんでした。
はっきりとした理由は私にもわかりませんが、韓国にいる自分が好きで、韓国を離れたくないと思ったからかもしれません。
日本人の私を歓迎してくれた、韓国の家族
付き合い始め、まだ結婚することも決まってなかったころ。韓国のお盆連休に夫の実家に連れて行かれ、そのまま親戚一同と対面したことがありました。
夫の家族や親戚は、突然来た「日本人」の私に驚きながらも、皆温かく受け入れてくれました。
特に夫の祖母は私の手を握りながら「昔、日本人は私にとてもよくしてくれた」と言ってくれました。
また、夫の実家の街にある古い橋を見ながら「これは日本統治時代に日本軍が作った橋だよ。すごく丈夫なんだよ」と義父が嬉しそうに話してくれたのも印象的でした。
日本人より近い「距離感」
韓国人と結婚した日本人のなかには、度を超えて干渉してくる韓国の義理両親にストレスをためることも少なくないと思います。
そのようなことは、国際結婚カップルに限られたことではありません。
韓国の留学生たちのなかでも韓国人へ違和感を感じ、「親切にしてくれるのはうれしいけどtoo muchだ」と苦手意識を持つ日本人も多いのではないでしょうか。
韓国人は、人と人との距離感が日本人の思うそれよりもはるかに近いのだと思います。
それは、特に家族間で強く感じます。特に韓国人の男の人は全員マザコンと言っていいほど母親が大好きで、大人になっても自分の母親のことは日本語での「ママ」にあたる「オンマ」と呼びます。
韓国人の男性にとって、自分の妻ももちろん大事だけど、それと同じくらい自分の母親も大好きで大事な存在なのです。
義理両親からみても、娘や息子の結婚相手は血の繋がった家族同然です。
だから気を遣うことなくどんどん物事を言うし、干渉することも多くなったり、頻繁に会いにきたりにするのでしょう。
韓国人なりの愛情表現だとは思うのですが、どうしても受け入れられない日本人がいるのも事実です。
幸い、私の義理両親はいい意味で少し変わっていて、「あなたたちはあなたたちの人生を生きなさい」と、必要なければ電話もしませんし、家に来ることもありません。
おかげでいままで一度も、義理両親が原因で夫と夫婦喧嘩したことはありません。