結婚すればお付き合いが始まる義実家ですが、こちらの状態にあれこれと「物申す」ような義母だとストレスが溜まるもの。
正面からやり合うのも気が引けますが、放置すれば口出しは悪化する一方になります。
今回ご紹介するのは、「妻は家庭に尽くすもの」「パートは遊び」と主張する義母とのエピソード。義母の意図は何だったのか、トラブルをどう乗り越えたのか、実例をご紹介します。
「妻は家庭に尽くすもの」を譲らない義母(女性/37歳/セールス)

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「私は保険会社で外交員をしています。人の役に立てる仕事だと思っているし、業界や資格の勉強もずっと続けています。
5年前に結婚した夫はそんな私を応援してくれて、息子を出産して育児休業が終わるときは家事と育児の負担についてきちんと話し合い、問題なく過ごしてきました。
私自身、外で働くのが好きだし仕事に誇りを持っていますが、これが気に入らないのが義母。
息子を預ける保育園が決まったことを報告したとき、『こんな赤ちゃんのうちから手放すなんて』と眉をひそめられ、『手放すのではなく預けるだけですよ。働かないとお金がもらえないから仕方ないですよね』とやんわり返したら無言で睨まれました。
ずっと専業主婦で生きてきた義母にとっては、『妻が夫と同じように外の世界で仕事をする』のが受け入れがたいらしく、おそらく私がいないところで夫にあれこれ吹き込んでいるのか、義実家に用事があるときに夫が『俺が行くから君は息子と家にいて』と私たちをあえて遠ざけるときもありました。
夫は、そんな母親について『古いよね。いまの時代は共働きは当たり前だし、母のころとは生活にかかるお金が違う』ときっぱりと言い切ってくれるので助かっていますが、それでも母の小言を止めるのは難しいようでした。
夫がいないときに我が家に顔を出す義母は、『掃除が行き届いていない』『まさかインスタントなんて出してないわよね?』と必ずケチをつけてくる状態で、適当にスルーしていたのですが、我慢できなかったのは『子どもが可哀想』という言葉。
『仕事より家のほうが大事でしょう』とぶつぶつ言うので、『私の母は保育士として外で働きながら私をしっかりと育ててくれました。あなたの価値観を押し付けないでください』と思わず大声を挙げてしまい、びっくりした義母は『ひどい』と言い逃げるように帰っていきましたね。
これまで耐えてきた怒りが出てしまい、帰宅した夫の顔を見た途端にこのことを話すと、夫は無言で寝室に入りどうも義母に電話をしているようでした。
リビングに戻ってきた夫は『さすがに俺も無理になった。余計なことを言うな、うちに口を出すならもうそっちには行かないと言ったら謝ってきたよ』と疲れた顔で話してくれて、後味の悪い思いはするけれど何とか胸が収まりました。
夫は義母から『あなたが夫として不甲斐ないから妻が好き勝手している』などと言われていたことも聞き、いくら親であっても自分で築いた家庭に文句を言われるのはたまらないと夫は思っているようでした。
それ以来、義母は我が家に来ることも私に電話をかけてくることもなくなり、私たちも義実家から遠ざかり、ストレスなく過ごしています。
夫の親ではあるけれどここまで口出しされると本当に迷惑でしかなく、私より実の子である夫のほうがつらいかもしれませんが、義実家とは距離をとってお付き合いしていこうと決めています」(女性/37歳/セールス)
自身が専業主婦として家庭に尽くしてきたから、それを「正解」として息子の嫁も同じように在るべきと考える女性は実際にいます。
その価値観に口を挟むつもりはありませんが、従わないからといって息子の妻を一方的に貶めるような言動は控えるべきで、相手の「正解」もまた受け入れる柔軟性がお付き合いでは重要です。
こちらのケースでは息子である夫がきっちりと話してくれたためこれ以上のトラブルには発展しませんでしたが、「息子の家庭まで支配しようとする義母の姿がもう無理」と女性は話していました。
たしかにこんな口出しは支配と同じで、従わない限りいつまでも介入してくると思えば遠ざけるのが最善。
こちらを尊重する意思の見えない義実家とは、潔く距離を置くのがトラブルを回避する最初の一歩といえますね。