生活と恋愛を上手に両立させる
裕美子さんと違いひとり暮らしの彼にとって、自分の子どもを最優先にする裕美子さんとの交際は自由が少なく、自身も娘さんとの面会交流があればなおのこと、会える時間は限定されます。
それでも、「恋愛は自分の事情だから子どもたちを巻き込みたくない」と話す裕美子さんに「お互いに生活は違うし、恋愛を優先できる状態じゃないのは僕も同じだから。あなたも子どもたちの養育に責任を持つ当たり前の人だ」と言い切ったそうです。
「40代の自分たちが若いころは、スマホなんてなかったじゃないですか。いまはLINEもテレビ電話もできてすぐ話せるし、離れていてもつながることができます。次のデートの約束が楽しみで、それを実現するために仕事もがんばれますね」と明るい笑顔で話す裕美子さんは、仕事も育児も全力で取り組めるのは彼のおかげだという実感を持っていました。
ひとりじゃない、一緒にがんばってくれる恋人がいる、理解してくれているという事実が、窮屈な交際に見えてもお互いを尊重する在り方であって、努力していけるのだと言います。
外で会うのは月に数回だとしても、毎日やり取りするLINEに電話、不意に生まれた隙間時間に彼のもとへ走ること、お守りのように身に着けている彼が贈ってくれたリング、それらが裕美子さんを支えています。
「子どもたちが大きくなったらまた過ごし方も変わるし、それに合わせて彼とのお付き合いも変化するだろうねとふたりで話しています。彼のほうも、娘さんが成長すれば面会交流のやり方も変わるかもしれないし、そういう流れに柔軟に対応できるのが理想ですね」
今週末は彼と居酒屋の個室を予約しているんです、と頬を染めながら話す裕美子さんには、離婚のダメージを乗り越えて手に入れた自信が垣間見えました。
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