法律は、法律でしかない
さらにこれは国内のケースですが、国際結婚した知り合いの話を聞いていると、国際結婚となるともっとスケールの大きいトラブルに発展してしまいます。
卓球の福原愛さんの離婚でも「連れ去り事件」として報道されましたが、国際結婚したカップルの関係がこじれた場合「自国に勝手に連れて帰ってしまう」ということが起こってしまうと問題が大きくなってしまいます。
物理的な距離がありすぎて、争う前に強硬手段という感じでしょうか。
こういった問題を解決するために「ハーグ条約」という条約があり、子どもの返還を求める手続きを踏むことができる仕組みがあるそうです。
ですがこれにもカラクリがあり、ハーグ条約に加盟している国同士の結婚であれば適用されますが、非加盟国の場合はこの条約も適用されず、相変わらず「強硬手段」に出てしまわれると手の打ちようがないのだとか。
先日、わたしが新卒で就職した会社の同期と久しぶりに会ったのですが、中国国籍の同僚女性と結婚していたので「その後元気?」と聞くと、「離婚した」との報告。
「お子さんはどうしたの?」と聞くと、なんともいえない表情で「勝手に国に帰っちゃったんだよ…」というのです。
中国はハーグ条約に加盟していないので、連れて帰られてしまうと、法的手段での手の打ちようがないのだとか。
離婚以降お子さんに会っていないそうで、それはそれは心中穏やかではなかっただろうと想像します。
いまは別の女性と再婚し、幸せにやっているようでほっとしましたが…。
そんなこんなで、夫婦に関するトラブルは法律ひとつで解決できるものではないかもしれませんが、法の整備がされることと、その法を適切に使いこなすことで、いままで起こっていたトラブルを少しでも解決できる糸口になるのかもしれません。
もちろんメリットがあればデメリットもありますが、それは使う人の手腕にもかかってくるのかなと思います。
別の記事で、連続テレビ小説『虎に翼』についてもお話ししましたが、法律は法律でしかなく、それをどう使うかは「人」であり、その法の下に生きるわたしたちもその法律とどううまく付き合っていくか勉強し、考える必要があるのではないかと思っています。
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