「好き」と「嫌われたくない」
「あの人を好きだ」という感情と、「あの人から嫌われたくない」と思うこと。
この2つは似ているようですが、実は同じではありません。
「好きだ」という感情は、前向きで積極的なもの。人を好きになることで、私たちは生きることが楽しくなります。
自分をもっと向上させたいという気持ちが生まれ、瞳がキラキラ輝きだします。
一方、「嫌われたくない」という思いは、人を受け身にします。とにかく相手に「合わせる」ことばかり考えてしまうのです。
相手が「焼き肉が好き」といえば「私も」。相手が「カラオケが好き」と言えば「私も」。
相手が笑えば、私も笑う。相手が悔しそうな顔をすれば私も悔しそうな顔をする。
そうしておけば、「嫌われる」ことはないのかもしれません。しかし、うわべで仲良くできても、本当に心を許しあえる仲にはなれません。
もし、あなたが「あの人」との関係を、もっと深いもの、もっと強いものにしたいのであれば、「嫌われたっていい」と、どこかで開き直ってしまうのが良いでしょう。
ゆっくり、じっくり向き合うのです。焼き肉は嫌いで、野菜が好きな自分でもいい。カラオケが苦手な自分でもいい。そう開き直ってしまうのです。
自分がどんな人間かを「あの人」に知ってもらうのです。自分の本当の思いを「あの人」に伝えるのです。そこから、あなたの本当の魅力が相手には見えてくるはずです。
もしそれで嫌われてしまったとしても、それ以上の力で「あの人」を「好き」になろうと覚悟すれば良い。
そこからまた「始まる」こともあるのではないでしょうか。
人との絆は「嫌われたくない」という、受け身の感情では深まりません。
お互いの「好き」という前向きな感情があってこそです。