新型コロナウイルスの感染拡大により、不安な日々を過ごす人も多いことでしょう。これをきっかけに「自分の本当にやりたいことをやって生きていきたい」「給与以外にも安定した収入がほしい」と考えることも増えてきているのではないかと思います。これを機に独立する人なども増えてきます。
とはいえ、独立してもすぐに稼げるようになるわけではありません。
そこで、今回は「コロナで収入が不安定。起業、副業を始める前に考えておくべきこと」をテーマに、インタビュー形式で綴っていきます。
1.起業は手段。なんのために起業をするのか目的を明確に持とう
──これまでに起業を考えていた人もいると思いますが、アフターコロナでさらに増えそうですね。起業するうえで大事なことは?
起業するときに大事なのはゴールです。起業を目的にするのではなく、ちゃんとゴールがあったほうがいいと思います。起業した先にどうなっていきたいのか。ここを明確にする必要があります。
例えば、大阪に行くぞと決めてから新幹線をとりますよね。沖縄に行くぞといって飛行機に乗りますよね。先に行き先を決めて、そのあとに「じゃあ目的地に着くためにはどんな手段があるのか」を考えます。
新幹線に乗るのか、飛行機で行くのか、金額や時間、移動のしやすさなども考えて、最終決定をします。行き先がなくて手段を選ぶというのは、普通はありえないじゃないですか。
起業は目的ではなく、あくまでも手段です。手段を通して何をどう準備するかよりも、どうなっていきたいというゴールをちゃんと決める。
起業することで、もっとお金と時間から解放されたいのかもしれない、社会的ステータスをひろげていきたいのかもしれない、もっと経験を積みたいのかもしれない、人脈を広げていきたいのかもしれない。
人によってそれぞれゴールが違いますよね。まずは明確なゴールを定めて、そのゴールを達成するためには、どんな方法で起業するのがいいかを考えましょう。
2.起業後に役立つコミュニティを育てるためには?
──起業する際に、コミュニティの存在は大きく影響しそうですね。コミュニティはどう作ったらいいですか?
コミュニティもいろんな作り方があって、例えば仮に今回のコロナがあってもっと自分が稼いでいく必要があるなと思った、あるいは会社はあてにならないと思ったとします。
自分の趣味を生かして稼いでいこうとなったとき、例えばサッカーが好きだからサッカーで稼ごうと思ったときに必要なのは、まずはファンが集まるコミュニティを作ることです。
さらに、メンバ─が定期的に集まれるように、例えばLINEとかで広く告知するとか募集をかけてサークルとして形にしていくことが大切です。
この好きな人同士が集まる「ファン・コミュニティ」というのは、ご近所づきあいのようなもので、たまに同じ目的を持った人たちが集まるゆるいコミュニティです。強制力がない分、ちょっとした挨拶とか、定期的な集まりが大切になります。
コロナ以前は、定期的にどこかに集まり、みんなで顔を合わせて話をしていたでしょうが、これからはZoomなどを使ってオンラインで顔を合わせることになるでしょうね。
もっと強力なビジネスパートナーとして一緒にやってみましょうというコミュニティもあります。その際に大切なことは、「強力なビジョン」です。
リーダーは「これからこういう結果を作っていくから一緒にやっていこうぜ」というビジョンを語る。ビジョンが面白そうであれば人が集まるし面白くなさそうであれば人が集まりません。コミュニティは、このビジョンに共鳴してくれた人たちとともに作っていくことが大切です。