「一度でいいから海外に住んでみたい」そう考える人も一定数いるのではないでしょうか。海外に理解のない家庭で育ち、学生時代に留学ができなかった私は、社会人になっても海外生活に憧れ続ける女性のひとりでした。
「私よ、現実を見なさい!英語もろくに話せないのに海外に住むなんて無謀よ。せいぜい海外出張に行けばその思いなんていつかは満たされる。せっかく培ったキャリアと彼を置いてなんて行けやしないし。何より海外生活って大変そうだし…。でもきっと…刺激的で楽しいんだろうな…」。
今回は、そんな思いにあふれていたアラサーOLである私が、恋人とキャリアを手放してオーストラリアに1年間住んだ「ビフォーアフター」にフォーカス。いますぐにでもできる海外留学および渡航準備情報にも触れていきます。
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「生きるため」に学ぶ
就業に制限のないワーキングホリデービザを利用してオーストラリアに1年間移り住もうと決めた私は、まずセブ島に降り立っていました。近年注目を集めている安価なフィリピン留学2ヶ月間で英語を体に叩き込むためです。
社会人になり、平日は毎朝満員電車に揺られ夜10時ごろに帰宅。そのままベッドに倒れこみ、週末の空いた時間に英語の勉強をする。そんな生活を続けていた私にとって、「語学だけを集中して学ぶ」時間はとても新鮮でした。
しかも今回は、自身のこれからの海外生活の基盤に影響してくるであろう語学の習得。きちんと英語を話せるようにならなければ、現地で働くことができないだろうと考えていた私にとって、留学先にした語学学校の相性は抜群であると同時にえげつない生活でした。
私が選択したコースは、1日10時間の勉強を2カ月間毎日続けるという「どこの学校を受験するのですか?」と声をかけられそうなくらい勉強をしなければならないカリキュラムでした。
何が辛いって、まずそんなにペンを持っているのが久しぶりすぎて、すぐにタコができたこと。また若いときと比べて単語の暗記に苦戦し「歳取ったなぁ」と感じることもしばしば。寝ても起きても英語漬けの生活で、現実世界を忘れるような60日間を体験していました。
リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングをバランスよく勉強したお陰もあり、卒業するときにはTOEICの点数400点アップに成功。
久しぶりに仕事以外での達成感!本当の意味で「生きるため」に学び、会社の業務でなく自身の能力開発に投資できたことを誇りに思える瞬間でした。また、社会人になってから、仕事以外で長期間かけての自分の能力への投資を行なっていなかったことにここで気がつきました。