こんにちは。韓国在住歴3年、日本語教師でライターのHAZUKIです。Webメディア「by them」で、韓国の今を切り取り、生の情報をお届けしています。
きょうは、「韓国人の名付け事情」と「いま韓国で人気の名前」をご紹介します。
韓国人の名付け事情
まず、韓国人の名前についての基本的な情報をお伝えしましょう。
一般的に、韓国人はハングルバージョン、漢字バージョンのふたつの名前を持っています。身分証明書をみると、漢字表記の欄とハングル表記の欄に分かれています。
しかし、最近の学生たちが自分の名前の漢字をスラスラ書けるかというと、そうではありません。韓国では政府の教育方針により、漢字教育を受けた世代と受けていない世代が混ざっており、いまの若い世代は簡単な漢字しか学んでいないからです。
名前に使われる漢字は、学校では教わらないような、意味が深いもの、画数が多いものの場合が多いので、書類を書くときに身分証明書を取り出して写し書きしている様子をよく見かけます。
「韓国人は子どもの名前をどうつけるのか?」ですが、姓名判断のプロである「命名士」に依頼して名前をつけるパターンが多いようです。
名前をつけるときは、命名士に性を含めた画数、発音、運勢などを見てもらい、いくつか出された名前の候補の中から一番その子に合う名前を家族が選びます。
韓国では「名前でその子の運命が決まる」との考えが強く、いわゆるキラキラネームや珍しい名前は、最近の子どもたちのなかにも見られません。日本には昨年、人気テレビアニメ『鬼滅の刃』の登場人物の名前を子どもにつけた方もいたようですが、このようなことは韓国ではあり得ません。
以前、日本語の授業でキラキラネームについて取り上げた際、高校生の生徒が真顔で「新種の虐待ですね」と言っていたのが印象的でした。韓国人からすると、運勢よりも“親のこだわり”によって名づけをする日本の文化は不思議に映るようです。