6歳の女の子を持つママライター、EMIです。
私の母は、アルツハイマー型認知症。認知症と診断されてから5年が経ちます。介護度は「要介護2」で、現在は高齢者住宅で介護サービスを受けながら生活しています。
認知症が進行するとさまざまな症状がでてきて、家族もそれに向き合っていかなくてはなりません。
母は認知症になってから、頻繁に物をなくすようになりました。そして、毎日のように探し物をするようになったのです。
今回は、そんな母とどのように向き合ってきたかをお話しします。あくまで私の母に対して行った対応なので、これが正解というわけではありませんが、認知症のご家族がいらっしゃる方のお役に立てば幸いです。
認知症になって毎日探し物をしている母
認知症のご家族をお持ちの方で、「頻繁に物をなくすようになった」「毎日探し物ばかりしている」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。
大切な物をどこにしまったかのかなど、忘れてしまうことは私たちにもよくあること。私もたまに鍵やスマートフォンなどをどこにしまったか忘れて、慌てて探すことがあります。
特に、出勤前や外出の用事があるときなどは必死になって探すことも…。たまに家族も巻き込んで、「私の財布を知らない?(家族が)どこかにしまってない?」と騒ぎ立てることもあります。
すると家族からは、「知らないよ!ちゃんとしまっておかないから!」などと言われ、少しムッとすることもあります。探し物が見つからないと、実に気分が悪く、時折イライラしてしまうこともありますよね。
認知症の方は、この「あれ!どこにしまったっけ?」を毎日のように繰り返し、いつも探し回っていることが多いのです。
私の母も認知症になってから、毎日何かしらを探し回っている状況で、「携帯電話がない!」「充電器がない!」「鍵がない!」と大騒ぎ。鞄の中身をすべて出してはしまうという動作を毎日繰り返しています。
認知症の人はもの忘れの自覚がない?
認知症の方には、もの忘れの自覚がありません。それは、認知症の主な症状が「エピソードの記憶障害」だからです。
認知症の方は、自分がした多くの行動を忘れてしまいます。なので周りの人が忘れた行動に対してヒントを与えたり、思い出すことを急かしても無意味。私たちは「認知症は記憶障害だ」ということを理解する必要があるのです。
…とはわかっていても、少し前の私はなかなかこの状況を理解できずにいました。