こんにちは。韓国在住歴4年、日本語教師でライターのHAZUKIです。在韓ならではの生きた韓国情報をお届けします。
きょうは少しシリアスに、韓国の大統領ユン・ソンニョル氏に対して韓国人がどう思っているかについて。
日本に住んでいるみなさんからすると「え!?そうなの?」と思う部分も多いかもしれませんが、日本ではあまり報道されない部分もお伝えしようと思います。
韓国国内ではかなり低い!?ユン大統領への評価
まず最初に言ってしまいますが、ユン大統領の評価はかなり低いです。
先週韓国で行われた世論調査(全国成人1003人対象)の結果、ユン大統領に対する否定評価が60%以上だということがわかりました。
新聞ではこのようにありますが、筆者の韓国で住んでいる体感としては、ほとんど全員が大統領に対して不満を持っているように感じます。というのも、彼を肯定的に評価する人には、いままでで1人しか会ったことがありません。
一方、日本のメディアを見るとユン大統領に対して肯定評価まではいかなくても、なんとなく好印象を抱いている人が多いのではないかと思います。
少なくとも、前の大統領に比べたら親日家と報道する番組も結構見ました。
なぜ日韓でこんなに評価がわかれてしまっているのでしょうか?
日本に住んでいる知り合いから「韓国では日本となかよくする大統領は嫌われて、日本となかよくしない大統領は好かれるんでしょう?」と言われたことがありますが、必ずしもそういうわけではありません(正直、3月16日の来日をきっかけにさらに支持率が下がったのはたしかですが…)。
韓国でユン大統領に対して不満を持っているのは、
- 公約を守らないから
- スキャンダルが多いから
- 言っていることとやっていることが違っているから
などの理由があります。
たとえば「労働者の労働環境をよくする」と話しておきながら、週52時間だった労働時間を週69時間に変更することを提案。これはあまりにも世論評価が悪すぎて、「じゃあ60時間にします」と簡単に変えようとしたことでさらに批判を集めました。
ほかにも、もともと歴代大統領が使っていた大統領執務室があるにも関わらずわざわざ移転して36億円の税金が使われたり(「あ、やっぱり引っ越ししなかったらよかったかも」と話しているのがメディアで流れてまた批判が殺到しました)、メディアを気にしない失言が多かったり…。
まだまだありますが、韓国人が普段の生活で受ける影響が大きいこと、将来が不安になるような条例を作っていることが大きな要因です。
特に労働時間に関しては、残業をしてもそれが労働時間として含まれてしまうので、生活の質が下がってしまいますよね。
大企業ならともかく、中小企業や工場なら69時間労働が決まれば、すぐに実行されることが予想されます。
学校の先生や役場で働く人たちも仕事量が増えるので、いままで大人気だった公務員も今年は試験を受ける人が少なくなることが予想されています。
最近は大統領に対するデモ活動も活発になってきており、その様子をメディアでもよく見かけるようになりました。韓国での生活、正直ちょっと不安です…。
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