先人の知恵を受け取り、いまの時代にあった知恵として活かすことは、仕事、人間関係、子育てなどにおいて大切な「人生のコツ」を教えてくれます。
僕、野澤卓央の連載している無料メルマガ『たった一つの小さな「コツ」があなたを変える』では、そんな「人生のコツ」をわかりやすくご紹介。
今回は、日常で気付かされた「豊かな人間関係を築く方法」について解説したいと思います。
中学生の息子に気付かされた、人間関係で大切なこと
先日、中学2年生の息子とその友人と、近くの温泉施設で卓球をしました。息子は卓球部で、息子の友人は大会でベスト16まで残る腕前。
勝負になるわけもなく、僕は数点取っただけでも大喜びしていました。
「思春期に入っても息子と友だちのような関係性でいたい」と昔から願っていましたが、そんな願いがいま叶っています。
また、その日は息子の生き方から大切なことを学びました。
息子は中学に入ってから卓球をはじめたのですが、息子の友人たちは小学生からクラブチームに入って卓球をし、全国大会で上位になる子もいます。
はじめて2年も経たない息子より、技術も結果もずっとうえです。しかも部活をしながら、勉強やそれ以外の分野でも全国で表彰される子もいるのです。
でも、息子はそんな友人のなかにいても、まったく劣等感を感じることはなく、車の後部座席で友人の膝を枕にしてくつろぎ、どちらかといえば偉そうです。
向上心はあっても、人への対抗意識はなく皆に愛されているように見えました。
試合で負けて涙することがあっても自信を失うことのない息子を、息子より戦績がよい友人たちがメンタルの先生と呼んでいました。
僕には息子は技術や結果で人を判断せず、命として対等に観ているように見えます。
その姿をみて、
- 自分は会社の規模、収入、立場、実績などを基準に人を判断していないか?
- それらは大切なものとしながらも、人を命という尊い存在として観ているか?
自問しました。
親の欲目もあると思いますが、息子の友人との付き合いかたをみて、自分自身の生き方を見直しました。
これからも、身の回りからできるできないを超えて、1歩1歩コツコツ歩んでいきたいと思います。
もし嫌いな人が現れたら…。
でもそんなふうに考えても、どうしても苦手な方や嫌いだと感じざるを得ない方が現れるかもしれません。
嫌いな人はなぜ現れるのか?いま私は嫌いな人と言われても、パッと思い浮かぶ人がいません。
真実を知らないころは嫌いと思う人がいたので、いまいないと感じている自分に少し驚きました。
しかし自分自身を理解していくたび、自分の「存在」「行為」「結果」を分けて捉えられるようになっていきました。
うまくいかないことがあったとき、現実や自分の行為は受け入れ改めますが、できなかった自分の存在を否定することはなくなりました。
自分の「存在」「行為」「結果」を分けられると、相手のした行為や結果は憎んでも、相手の命は完全なものだと感じられる。
すると、相手の存在を尊重しながら違和感を相手に伝えることができ、健全な人間関係が築かれていきます。
能力や結果を出すことへの自信を「自己効力感」といい、私は私であっていいという存在への自信を「自己肯定感」というのです。
自己肯定感が育まれることで人は「罪を憎んで人を憎まず」を実践できるでしょう。
自分の内側の平和は家庭、職場の平和を生み、それは世界の平和へとつながると信じています。
きょうの人生のコツ
- 人を命として対等に観たとき、豊かな関係性を築いていける。
- 自分を受け入れ認め赦し愛することは、相手を受け入れ認め赦し愛すること。
きょうもあなたとあなたの大切な人たちが、世界が平和で幸せでありますように。
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