こんにちは。韓国在住4年目の日本語教師ライター、HAZUKIです。在韓ならではの「生きた韓国情報」をお届けします。
今回は、韓国の若者の晩婚化と結婚離れ、そして独身主義が増えている理由について筆者の考えを交えてお話しします。
結婚するにはマイホームが必須!?
韓国の若者が結婚を控える、またはおそくする理由は大きく分けて4つあると思います。
まず1つ目の理由は、結婚のために家を準備することが大変だからです。
韓国の持ち家事情に関しては何度かお話しましたね。
韓国では、「結婚する際に必ず家が必要」と考える人が多くいます。しかし現実には、住宅価格が高騰し、若者たちは家を手に入れることが難しくなっています。
そのため、結婚には莫大な資金や長期のローン返済が必要となり、結婚のハードルが上がっているのです。
日本人からすれば「結婚したあとに夫婦で頑張って家を持てばいいんじゃないか」と思ってしまいますが、いまでも「結婚するときは男が家を準備するべき」「男が全部準備とまではいかなくても結婚には家が必須!」と考える人が一定数います。
就職難で生活が安定するまで時間がかかる
2つ目の理由は、韓国の就職難です。韓国では就職が難しく、大学を卒業した時点で就職先が決まっている人は半分もいないそうです(これは就職活動の時期が日本とは異なるという理由もありますが…)。
特に男性の場合は兵役の義務もありますし、韓国では海外留学やワーキングホリデー、休学をする人が日本に比べてかなり多いので4年生大学を4年で卒業する人はあまりいません。
そのため、男性の場合30歳で新入社員ということも珍しくないのです。
社会生活のスタートの時期自体が遅くなってきているので、安定した生活を築くまでには時間がかかり、結婚を考える余裕がないことも理由の一つになっています。
「結婚」にメリットを感じない?
3つ目の理由は、結婚に対するメリットを感じないことです。
昔と違っていまは、付き合っていても結婚しても生活や社会的な状況に大きな変化はありません。
親世代もそれを理解して、結婚に関するプレッシャーをかけてくることも以前に比べれば少なくなりました。
結婚というシステム自体に魅力を感じない若者やカップルはわざわざ結婚をしないんですね。これに関しては日本も同じだと思います。
義実家との付き合いが煩わしい…
最後に、義家族との付き合いや結婚準備が煩わしいと感じることも理由の一つです。
韓国では結婚すると、パートナーの家族との関係も密接になります。
お盆、正月、両親の日(日本にはないですね)、誕生日、結婚記念日、キムチを漬ける日…など、イベントがあるごとに集まる家が多くあります。
このような煩わしさや負担から、結婚を避ける傾向が見られます。これは女性に当てはまる場合が多い気がしますね。
連絡を取り合ったり段取りをするのは、女性が多いからでしょうか。
以上が、実際に韓国で生活して感じた韓国の若者の晩婚化と結婚離れの理由です。
日本は昔から少しずつ少子化、結婚離れ、晩婚化が進んできていますが、韓国はここ10年20年で急速に進んでいるので、体感的には韓国の方が激しいと感じます。
今後も韓国事情についての興味深い情報をお届けしていきますので、お楽しみに!
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