隣の芝生は青い?
実際、人間には「隣の芝生は青い」という心理があります。他人のことばかり、良い状態であるかのように思える心理のことです。
でもこういった考えの人が、満足することはありません。自分の家のほうが庭が小さい、背が低い、収入が低い、あの人のほうが良い相手を見つけている、良い学校に入っている…。
「相手の方が良い面」が、ゼロになることはないのです。だから、この「自分には○○がない」「相手の方が△△が上だ」という思考が続く。
そして、ネガティブな考えにハマってしまい、がんじがらめになってしまうのです。
重要なのは、良いところを見つけること。
重要なのは「ないところ」ではなく、自分の「良いところ、優れているところ」は何か、と探すことです。
たとえば「自分のほうが勉強ができる」「良い地域に住んでいる」「時間を自由に使える」など、何でも構いません。
悪いところは目につくものですが、それだけで終わるのではなく、必ず「自分の良いところ」にも目を留めることが大切なのです。
相手の良いところばかりに目を向けすぎると、「比較だけの人生」になってしまいます。
もし、お金だけの観点で「年収が高くないと幸せになれない」「自分より年収が高い人がいたら、それと比較してしまう」なんて考えてしまうことがあるのなら…世界中で幸せになれるのは、ビル・ゲイツなどの超大金持ちだけになってしまいますよね。
よって大切なのは、幸せの基準を「比較」によって決めないことです。
誰かと比較してしまう「原因」は「ヒマ」だから?
比較してしまうことの要因に、「ヒマだから」というのがあります。仕事や趣味が充実していれば、何か夢中になれることがあれば、人間とは人と比較する必要性を感じなくなるものです。
反対に、やることがなく不安になるからこそ「比較」で自分の自尊心を回復させようとするのです。しかしそれは、非常にむなしいこと。塩辛い海水を飲むようなものです。一瞬渇きは癒えるかもしれませんが、根本的な解決にはなっていません。
しばらくすると、またのどは渇き続け、次の比較対象を探すことしかできなくなります。
もし隣の芝生を羨む人に、隣と全く同じ環境・同じ芝生を与えてみたとします。すると、その人は満足するでしょうか?
答えは、いいえ。きっとまたほかのところが目に付いて、エンドレスにうらやましくなるだけです。
「自分は劣っているのではないか」と思いこみたい心理により、このような状態になっているだけなのです。
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