「双極性障害」患者家族の物語
姿形は愛らしい猫のキャラクターで描かれていますが、物語はノンフィクション。実在するある家族の、数十年にも渡る実録エッセイです。
前作の『うつを甘くみてました #拡散希望#双極性障害#受け入れる#人生』では、患者・ブリ猫。の視点で数十年間の闘病生活が描かれていましたが、今作はブリ猫。の父親が主人公となり、さまざまな出来事が家族目線で事細やかに描かれています。
現代病の代名詞ともいえる「うつ病」。厚生労働省が運営するサイト「みんなのメンタルヘルス」によるとうつ病の生涯有病率は3〜16%。16人に1人が生涯にうつ病を経験しているとも推定されている、とても身近な精神疾患です。
また精神疾患も“うつ病”、“双極性障害”、“パニック障害”etc…と、実は非常に細かい分類や診断があり、同じ症状でも病名が異なることもあるため、自分で判断せず、専門医がいる医療機関を受診することが大切だといわれています。
自分を、家族を、責めないで
病に苦しむのは、患者本人に限りません。その患者を支える家族も当事者です。
実際に、主人公の猫田は不眠や抑うつ症状に悩み、心療内科を受診しています。支える家族だって思い悩み、自分自身が“患者”になってしまうこともあるのです。
「何が原因?」「うつ?」「心の病気?」わからないことだらけだけど、患者とその家族が“双極性障害”を受け入れて生きていく…。
そんな“患者家族のリアル”を描くこの作品、自分を責めるクセがある方、家族のメンタルヘルスに不安がある方は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。