お小遣い制度は、マネー教育のチャンス。私は、「足し算・引き算」がしっかりできるようになった小学校3年生あたりから、定額制で始めるのをおすすめしています。
しかし、ただお小遣いをあげているのでは、お金の使い方を学ぶことができません。では私たち親は、一体どうすればよいと思いますか?今回は、子どものマネー教育で外せない大切なポイントや、お金の使い方の学習方法、親のサポート法、お小遣いの月額の算出法を具体的にお教えします。
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1.親子で確認し、励ます
お小遣いを渡すときには、お金の流れを必ず親子で確認しましょう。子どもがいつ、何のためにお金を使っているのかを親がいっしょに確認することで、子ども自身が自分の「お金に関する癖」がわかります。
たとえば、好きな物は必要がなくても買ってしまう、お友達にプレゼントするものを買うことが多い、あっという間に全額使ってしまう、などです。
ときには、レシートや記録がないこともあるでしょう。お金の帳尻が合わないこともあるでしょう。大人の我々でもあるのですから、そこは大目に見て、「この次は忘れないように記録しよう」と励ましましょう。
お小遣いの範囲内での少額の失敗経験は、将来、高額なお金の失敗を防ぐことにもなります。お小遣い日は、叱る日ではなく励ます日に。
2.親は監査役としてチェック
親から見て不要と思える物を買っていたり、全部使い切っていたりしても叱りません。お小遣いの範囲内ならば、子どもに任せることです。そして「欲しい物を買うためには、あとどれくらい足りない?」と、子どもが気づくような声かけが効果的です。
お小遣い日を、毎月の監査日として親が確認することは、子どもに気づきを与えるとても効果的な習慣です。気づきを得た子どもは、中高生になる頃には、スマホアプリなどで簡単に自己管理できるようになるでしょう。
3.「基本額」+「必要経費」で管理する
より実践的にお金の価値や使い方を学ぶために、「基本額」+「必要経費」を与えて管理させるのが効果的です。必要経費とは、学校や習い事先などに支払う費用以外で子どもの生活必需品にかかるお金です。
小学生であれば、塾や遊びに行く時の交通費や飲み物代、お友達へのプレゼント代など。各家庭の生活状況に応じて必要経費を決めましょう。中高生であれば、更にスマホ・携帯電話代や、遊ぶ時や塾帰りの食費なども必要経費として、基本額と一緒に与えましょう。その合計で「欲しい物」「必要な物」「貯金」に使い道を分けて子ども自身に管理させることが大切です。