2LDKで家賃5.2万円。地方暮らしのリアル
―スピード感ありますね。実際暮らしてみて都内の生活と何か変化はありましたか?
アリサ:ひとことでいうと、健康になりました。
いまは仕事の前後にサーフィンかお散歩に出かけるのですが、これまでの運動不足が解消されました。体を動かすことでストレス発散にもなり、仕事の効率も格段にアップした気がします。密を避けての運動がしやすくなりましたね。
また高層ビルがまわりになく、夏でも家に自然な風が吹き抜けるためクーラーいらずになりました。東京より外で体を動かしても快適ですし、もともと冷え性の悩みを抱えていたので、体質改善に非常に効果的なのではと思っています。
あとは近くの広大な田んぼと、朝焼け・夕焼け・星空がおりなす表情豊かな夏の景色だったり、いまはちょうど稲刈りの時期なのですが、東京にいたら感じられない農作物がお知らせする秋の到来を、少し長めのワーケーションだからこそ感じることができています。
―逆に不便だなと思うことはありませんか?
アリサ:もちろん東京と比べて不便なところはたくさんあります。例えばUber eatsや宅配ピザ、急に襲ってくる深夜の「ラーメン食べたい!」という胃袋の欲求に答えてくれるお店はありません。
利便性は求めることはできませんが、いつの間にか忘れていた「地球や自然に生かされている」という人間らしい質の高い生活に気づけるのが、ワーケーションの最大のメリットだと感じます。
―利便性よりも生活の質が上がったということですね!地方暮らしをしてみて、ギャップや驚いたことありました?
アリサ:これは結構ありました!割とポジティブな驚きが多いですね。
まずは私と同様にリモートワークに切り替わった人の移住が激増しているという事実です。不動産会社によると、物件の供給が需要に追いついていないとのことでした。
マッサージ店やらサーフショップに訪問した際にワーケーションの旨を伝えると、「あぁ、またか。いますごい増えてるよね。そのまま移住しなよ。多分これからこの周辺の地価、上がるよ」というお声をいただいたりして、地方での土地バブルがリモートワークによって発生しているのだと理解しました。
土地に関連することでいえば、とにかく家賃の安さに驚きました。恥ずかしながら東京しか知らない私は、現在住んでいる2LDK/58平米で5.2万円の物件を事故物件かオンボロアパートだと疑っていましたが、実際は非常にきれいなメゾネットタイプの部屋で住み心地もいいですね。
ワーケーションを検討した当初はホテル住まいを念頭にしていたのですが、思い切って賃貸契約してよかったです。この物件をワーケーション終了後も友人とシェアして週末の別荘代わりにするのもアリだと考えています。
あとは地元の人が移住者やワーケーションに対してオープンだと感じます。もう少し閉鎖的かと思いましたが、移住者のほとんどはその土地への敬意を示しているとローカルは認識していて、週末だけ遊びにくる観光客よりも、ある一定期間滞在する者の方が、質がいいと考えているそうです。
最後に細かいことですが、野菜がびっくりする程安くて、体もお財布も喜んでいます!大きくて新鮮なナスが7本入って110円には目が飛び出しそうになりました。
ーこれからの地方の伸びしろが伺えますね!ところで、アリサさんはどのようにしてその地の友人をつくっているのですか?さすがにひとりで過ごしていてはつらいですよね。
アリサ:私はひとりでワーケーションをしているので、現地での友達づくりは苦戦するだろうと当初より予想していました。「せっかくなら現地の友達をつくりたい!」その一心で、ある2つの人脈拡大作戦を事前に考えました。新たな土地での交友関係構築方法として参考になるとうれしいです。