3.先生の権威が高い
日本と韓国では、塾や習い事の先生と生徒との距離感も違います。日本は先生と生徒との距離が近く、友達のような関係になることもありますよね。
しかし私が韓国で日本語の授業をしていて、生徒と友達のような関係になったとこは一度もありません。親しくはなりますが、線引きはしっかりとあります。
韓国では大学生の塾講師のアルバイトが比較的少ないので、その影響もあるのかもしません。韓国の大学生が塾講師のアルバイトをしようと思うと、その分野でかなりの実力が必要です。
韓国人の生徒たちは、年齢にかかわらず敬語を使い、気遣ってくれます。毎年5月15日の「先生の日(教師の日)」には、プレゼントを用意してくれたり、感謝の気持ちを伝えてくれたりもするんですよ。この日は、人気者の気分を味わえるとともに、しっかりコミットしなきゃと思う日でもあります。
4.プロコースが用意されている
韓国の習い事教室の多くは、“プロコース”を設けています。これはそれぞれの習い事の専門家や講師になりたいという人たちのためのコースです。将来自分の教室を持ちたい、資格証がほしいという人もいますが、なかには趣味の延長でプロコースを受講する主婦や社会人もいます。
私が通っていたピラティスの教室にも、将来その道に進もうと思っているわけではないのに、プロコースを受講している方がいました。彼女に「どうしてプロコースに通っているのか」を尋ねたところ、「どうせやるなら本気でやりたい」と返事が返ってきました。
考えてみると、私が日本語を教えている生徒のなかにも“超上級者”の方が数名います。漢字やことわざ、日本の文化をよく理解しているし、日本人より正しい日本語を知っているし使われます。それでもお金を払って学び続ける姿勢に、講師である私の方が学ぶことも多くあります。
韓国と日本との、塾や習い事の違いがお分かりいただけたと思います。熾烈な競争社会で生きる韓国人からは、やるならとことんやる!という心意気を感じます。
ではそんな学習意欲の高い韓国人が、日本語を勉強するのはなぜでしょう?ここからは、韓国人が今、日本語を学ぶ理由をご紹介します。