こんにちは。垣屋美智子です。現在私はスタートアップ企業の財務・経営支援をするほか、「誰でも今すぐできる」をテーマにマネー、ライフ、キャリアについて執筆、講演活動を行っています。
今回はメルマガ読者の方からこんなご質問をいただきました。
読者からの質問:起業のネタはどうやって見つける?
アラサーの証券マンです。「45歳定年」が話題になっていますが、たしかに45歳を超えて転職というのも簡単ではなさそうですし、将来的には起業したほうがよいとは思っています。
ただ、起業のネタがあるわけでもないですし、証券業界での仕事を独立してやるというのも難しいです。垣屋さんはいくつかの事業をやられているかと思いますが、起業のネタというのはどうやって見つけたのでしょうか?
たくさんの起業家に出会って感じたこと
ご質問ありがとうございます。45歳定年説、波紋が広がっていますよね。
45歳定年説に関しては私も思うところがあるので、またこれは別の記事で書きますが(45歳超えて転職も別に難しくないと思いますよ)、45歳定年に備えて起業を考えているという質問者さんのプランも素晴らしいと思います。特に、いまは起業するハードルが低くなっていますしね!
さて、起業のネタをどうやって探すかですよね。私も起業する前にやりたいことのアイディアがあったわけでもなく、起業をする人ってすごいアイディアマンだと思っていたのです。それで、自分には起業は絶対無理と思っていました。
証券アナリストを卒業した後にベンチャーキャピタルのお手伝いをしていたことがあるのですが、そこでたくさんの起業家にあって感じたのは、起業のイメージと実態は結構違うということでした。
この実態を知れば、もっと楽に起業を考えられるし、起業ネタを考えるスタート地点も変わります。
そこで起業ネタを考えるうえで知っておくべき5つを以下に挙げて、ご紹介します。
- 起業はアイディア勝負ではない
- 起業は行動力である
- かっこいい事業で起業しようとしない
- 起業ネタは変わってもよい
- 起業の成功は売上3000万/利益300万円を出せるかどうか
それぞれ説明していきます。
1.起業はアイディア勝負ではない
知り合いの起業家がSNSアプリを作り、アプリのコンセプトを説明してくれたことがあります。アイディアはたしかに斬新で、その起業家いわく、「これ絶対インストールしてくれたらハマると思うんですよ」とのこと。
ただ、アプリのよさを30分かけてユーザーひとりひとりに説明しないとインストールされないようなアプリは、事業として成り立たないですよね。ですから、アイディアは斬新である必要はありません。
むしろ、誰かがやっていることをマネしてもよいのです。なぜなら料理と同じで、材料が同じでも作り手と環境で全然変わるからです。
ネタがないのなら、手っ取り早く誰かの二番煎じな事業をやってみて、そこから自分なりのアイディアを付け加えていくというのでも全く問題ないかと思います。
2.起業は行動力である
「シリコンバレーではカフェで新しいビジネスのネタを話している人が多くいるけれど、別にそれは盗み聞きされても全然かまわない」という話を聞いたことがありますが、これは当然のことです。
なぜならどんなにアイディアが素晴らしくても、アイディアを形にできるかどうかのほうが大事だからです。
私もオンラインショップを2店舗経営していますが、やはり身近な商品だけに友達からは、「こういうのを入れてみたら?」「リアル店舗を持ったら?」とか色々言われます。
ではそんなにアイディアがあるなら、なぜ彼女たちは自分でオンラインショップを立ち上げないかというと、アイディアがあるのと行動力があるのとは違うからです。
アイディアは行動しないと結果が伴いません。成功するにも失敗するにもやらないと始まらない。あーでもない、こーでもないと起業ネタを考えるのが好きなだけなら起業はできないと思います(実際、世の中にはそういうのが大好きで停滞している起業家も多いです)。