義実家・実家問題。面倒なのはみんなの正義と誠意がぶつかるから
「めんどくさいな!会わなきゃいいじゃん」
このすべての義実家・実家問題を根本からぶった斬る発言をしたのは私の友人である。結婚前に義実家や実家とパートナーについてずっと悩んでいたときに言われた言葉だ。
面倒臭い。めんどくさい。メンドクサイ…たしかにその通り!会わなきゃいいじゃん。その通りなのである。
結婚したら二人の問題、相手の家族とは一切こだわらず、盆と正月だけ愛想笑いをしつつその日をやり過ごす。それだけで解決する問題、に思える。
ではなぜみんな結婚した途端、義実家や実家に頭を抱えるのか。
多くの場合は、きっと誰も悪くないからなのだと思う。結婚前から現在に至るまでさまざまな問題に直面してきたし、いろいろな人たちの話を聞いてきた。
でも共通して言えるのは「それぞれ誰かのためを思いながら行動し発言したことのすれ違い」がすべてなのだということだった。
多くの親は一番に子どもの幸せを願っているし、パートナーは自分が好きで大切だから結婚をしている。
その両者がお互いにお互いの正義と誠意を表しているだけであり、敵意100%であることはまずないのだ。
何かしら、それぞれの価値観や考えがあって多少なりとも相手を思うからすることばかりで、それがいい方向に働くか悪い方向に働くかの違いなのではないだろうか。
だからこそ、私たちは結婚すると義実家とパートナー、実家とパートナーに挟まれ悩み苦しむのだ。
会わなければそれでいい、たしかにそうなのかもしれない。悩みの種やトラブルは起きない。でもそこで生まれるかもしれなかった新しい人間関係は今後一切生まれない。新しい幸せも生まれないということなのだと私は考える。
そのうえで、気を遣うこと、慮る(おもんぱかる)ことも大事だが、何よりパートナーと親の関係性や自分の親の関係性についてしつこく話す必要があるし、義実家に対する接し方も思いも、遠い将来についても綺麗事抜きで話し合うことが肝心だ。
めんどくさいと避けた義実家との付き合いは遠い将来いつかやることになる。
どちらかの親が病気のとき、もしかしたら亡くなるかもしれないとき。病院のベッドに横たわる義両親を愛せているだろうか。そんな自分をみてパートナーはどう思うだろうか。
きっとそれがいましっかり向き合っておくか、何十年も先になってやるかの違いなのかもしれないとふと思ったりもする。
義実家に対する正解はいつまで経ってもわからない。でもいまわかっていることは、めんどくさいの一言で片付けずに、体裁を作らずに、しっかりと向き合っておくことが大切なのではないだろうか。
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