こんにちは、椎名です。僕はパートナーである彼女との関係のなかで、いわゆる夜のコミュニケーションのタイミングが彼女と合わなくなってしまったことが何度かあり、したくない側もしたい側も経験しました。
なので、どちらの言い分に対し共感する部分もあれば、「そうではないよな」と思う部分もあります。今回は、そんな夫婦のコミュニケーションのレスについて。
はじめに明言しておくと、僕はしたい側としたくない側のどちらか一方が悪いとは思っておりません。どちらの側にも言い分があり、お互いが向き合う必要があるという前提のもとお話しします。
どちらか一方が悪いように感じてほしくはないので、この記事では、レスる側・レスられる側ではなく、行為に対してしたくない側・したい側と表記していきます。
この記事では大前提として、行為の際に相手から愛情をきちんと感じられる、相手本位ではない行為についてお話しします。
行為は大切な愛情表現にも、心身共に傷つける深い暴力にもなります。愛情のない、あなたを傷つける相手本位の行為は、たとえパートナー間であっても尊厳を守るために断るべきです。
あくまでも、相手があなたを大切にしてくれていると感じられている状況で、したくないと感じている場合のことであると念頭に置いていただきたいと思います。
「したくない」のは悪いこと?
「したくない」と感じること自体は、けして悪いことではありません。
したくないと思ってしまう理由にも、色々あるかと思います。相手に対し不満があったり、そうではなくても仕事や家庭での忙しさで心身ともに疲れを感じていて、そういう気分になりにくく、休養を優先して行為の優先順位が下がることはけして珍しくありません。
僕も仕事がかなり忙しく根を詰めていたときに、そういう気分になれず彼女とのタイミングが合わなくなったことがありました。
体調面でいえば、女性の場合は妊娠出産など体調や環境の変化、年齢によりホルモンバランスが崩れてしまったり、男性でも男性ホルモンの低下により性的欲求が減ってしまったことが原因になってしまう場合もあります。
精神面では、自分自身に自信がない、相手からどう見られているか気になってしまい、「したくない」に繋がることも大いにあります。
行為は、パートナーシップ間においてあくまでコミュニケーションの方法のひとつ。愛情表現やふたりの時間の「楽しみ」のひとつとして、ほかのコミュニケーションの方法でも代替することが可能です。
しかし、「愛情があれば行為をしなくても我慢ができる」ことは素敵なことですが、一方的にそれを押し付けてしまうと、相手を傷つける結果になるかもしれません。あくまでも、相手の同意と納得があったうえでのことだと考えていただきたいのです。
行為をすることにお互いの同意が必要であるように、しないということにもある程度同意が必要だと僕は考えます。
普段からコミュニケーションがきちんと取れていれば、行為以外にも楽しいことや、ふたりで過ごす時間を豊かにする方法はたしかにたくさんあります。
共通の趣味を一緒に楽しんだり、同じ食卓を囲み楽しく食事を摂ることもパートナーシップを育むうえでとても大切なシーンですが、それらのコミュニケーションと行為を天秤にかけたとき、その価値の重さや比べられるものであるかは人によって異なります。
行為はコミュニケーションの方法であり、愛情表現の方法でもある。だからこそ、パートナーからのアプローチを性欲の発散のためだけと決めつけず、話し合うことが大切です。
少なくともいまの日本においては、恋人やパートナーシップを結んだ相手以外との行為は不貞行為にあたり、婚姻関係に在れば離婚の原因にもなります。
裏を返せば、パートナーシップを結ぶ、婚姻を結ぶということは「相手以外との性交渉や性行為は行わない」ということ。その相手からの理由なき拒絶はとても哀しいものです。
もしかしたら、したい側は傷ついているかもしれません。なかなか言い難かったり恥ずかしかったりするかもしれませんが、もしも「したくない」理由があるのなら、パートナーに告げることでふたりにとって折り合いのよい着地点が見つけられるのではないかと思います。