「恒例の行事」を利用して(女性/36歳/金融)
「夫との仲がギクシャクし始めたのは、義実家に行ったときに息子が箸を上手に使えないのを見た義母から『親の育ちが出る』と嫌味を言われたのが原因でした。
夫はその場で『時間がかかっているだけだから』と言ってくれたけど、義実家から帰って『もうあの家で食事するのはやめる』と言ったら『それは続けてほしい』と返され、義母の味方をするような夫の姿に嫌気が差して。
夫も私の気持ちに気がついたのか、それから目を合わせるのを避けて会話が減っていきました。
家の空気は悪くなる一方で、何とかしなければと考えていたらお花見に行くことを思いついて。
毎年自分の家族だけで行くお気に入りのスポットがあって、この嫌な雰囲気のままでは子どもたちも楽しめないし、思い切っていつもと違うやり方をすることに決めました。
お花見ではいつも私が張り切ってお弁当を作るのですが、『今年はここにお願いしてみない?』と有名なホテルが作っているお花見弁当の広告を夫に見せたら、『え、高いけど大丈夫なの?』と乗ってきてくれてほっとしましたね…。
たぶん、『普通の会話』ができるきっかけを、夫も探していたのかもとそのとき感じました。
『たまにはいいでしょ』と笑顔で言ったら夫も『じゃあ注文しようか』と穏やかに返してくれて、重たかった空気はあっけなく消えました。
いま思うと、お互いに仲直りしたい気持ちがあったから、こんな些細な会話でも心が通じ合うのかもなと感じます。
夫とはその後、義母の発言について『その都度注意していく』と話ができて、義実家でのストレスも何とか減ってきています。
仲直りって、機会を逃がすといつまでも溝が深いままで、恒例の行事があるならそれを利用するのも手だなと思います」(女性/36歳/金融)
どちらかが悪いとはいえないこんなすれ違いは、きちんと話したくても気まずさが前に出ると言葉がうまく出てきません。
空気を変えたいとき、家族の恒例行事を利用して会話のきっかけにしてみると、スムーズに話せる自分たちを確認できます。
こちらの妻が言う通り、お互いに仲直りしたい気持ちがあることが重要で、その後本来の問題について話ができるのも幸せなことです。
義実家のように切ることが難しいつながりの場合、夫は自分にとって大きな頼れる力だからこそ、長い期間放置するとこじれるばかりになります。
早めの解決を考えるなら、ふたりが素直に言葉をかけあえる機会を考えてみましょう。