フワッとしたまま仕事をしない
一方、日本の企業は業務内容が明確でなく、「○社○部配属」というフワッとした内容のため、チームとして誰が何をやるかはチームリーダーの裁量によってしまうし、会社としてどの仕事をどこの部署やチームに振るかも同じく上の裁量によってしまうのです。
仕事を振ってもしっかりやらない部下がいるケースもあると思います。それは期待値が明確に決まっていないから部下がそこまで頑張らないケース。
部下に対しては、「ここまでやって業務が終了で期待値はここです」と最初に明確に伝える必要があります。
また、今回の質問者さんの場合、チームリーダーが自ら忖度して、「部下には出来ない」と決めつけて仕事を振らないケースなのではと感じています。
この場合、まず業務内容を教えて、さらに期待値も伝える必要があるでしょう。
最初は自分でやる方が早いと思いますが、一度教えると、部下の癖もわかり、部下にやらせて自分はチェックするという形で、自らの業務内容がスチームリーダーとして変化するはずです。
つまり言いたいのは、外資系のような業務内容が明確な採用(いわゆるポジション採用)は日本企業では無理にしても、チームを任せられているのであれば、自分でばかり背負わず、スタッフの業務内容と期待値は自ら決めて、更に部下にも伝える方が良いのではないでしょうか。
そうすれば、部下もチームリーダーの要求がわかり仕事がやりやすくなるかもしれませんし、また、上から仕事が降ってきたときにも、「うちのチームにはオーバーキャパでして~、なぜならスタッフAはこれをやっていて、スタッフBはこれをやっていて~」とも言いやすくなるのではないでしょうか。
日本企業のメリットは自由であること
ちなみにポジション採用がない日本企業のメリットは、社員がどんどん好きなことをできることです。もちろん全然仕事しないというのも上司が何も言わないのであれば有りですし、逆にどんどん好きな仕事も出来るのです。
私はソニーに新卒で入社して、役員秘書→ビジネス担当→事業立ち上げ担当→経営企画担当と自ら志願して在籍5年でざっくり4つの事業を担当し、それぞれ違う部署に配属されたことで、会社全体を見れましたし、色んな人の部下に慣れたことでネットワークも広がりました。
これは外資系ではほぼ不可能でしょう。ですから、日本企業が一概に問題ということもないのですが、仕事ができる人は消耗させられてしまうところもあるので、受け入れる部分の線引きをするのと、やりたいことをアピールすることの両方を意識するのも大事ということです。