ホノカさんから出た「異常な言葉」
「正直に言えば、ホノカさんの長女ちゃんについてはいつかこんなことが起こるとグループの間で話題に出たことがありました。児童クラブでの問題行動を知っても、ホノカさんは謝罪には来るけれど長女ちゃんの言動がよくなることはなくて、『放置されているよね』と。その夜のグループLINEも、ホノカさんはとにかく長女ちゃんをこき下ろすばかりで、読んでいて胸が苦しかったです…」
暗い顔でそう話すアカリさんが特に「異常だった」と振り返るのは、「ホノカさんが『あの子は本当にバカで困る』って書いたとき」で、自分の娘にそんな言い方ができることに背筋が寒くなったといいます。
既読はつくものの誰もホノカさんの言葉に返事はせず、「それが余計にホノカさんを苛立たせたのかもと思います」とアカリさんは言いますが、ホノカさんは続けて「息子はちゃんとしているのに、あの子のせいで足を引っ張られる」とも投稿し、本当に自分が悪いとは思っていないのかと混乱したそうです。
「そのとき、ひとりのママが『もう少し妹ちゃんにも愛情をかけてあげたら?』と返事を送りました。前からみんなそう言い合っていたけれど正面きって伝えるのは避けていた言葉で、あまりにひどい言い方に耐えきれなかったのかもと感じました」
「速攻で返信がきた」というホノカさんのメッセージは、以下の通り。
「ちゃんと愛情はかけてますけど!?きょうだいで差をつけるのは当然でしょ、長男を大事にするべきなんだから」
これを読んで「もうダメだ」と思ったアカリさんは、トーク画面をそっと閉じました。
性別で愛情のかけ方を変えるおかしさ
そのメッセージに返信をする人はおらず、その後もホノカさんは自分の育児の正しさについていろいろと書いていたそうですが、アカリさんは「目にするだけでつらかったので、読んでいません」と首を振りました。
次の日にグループLINEのメンバーで特に仲のいいママ友から聞いた話では、「最後のほうは既読をつける人も減っていた」そうで、性別で愛情のかけ方を変えるおかしさについて改めて「ダメだよね」とうなずきあったといいます。
なぜ男児にこだわるのか、「そういう価値観もあるとは思うけれど、だからといって女の子をないがしろにしていいとは絶対にならないですよね」とアカリさんは強い口調で繰り返します。
そのやり方の果てに長女は学校で問題を起こしており、それを「あの子はバカで困る」で済ませる恐ろしさは、同じ母親だからこそ受け入れがたいもの。
ホノカさんに対して心を開けなくなったというアカリさんは、それからグループLINEでも個人のアカウントでもやり取りすることをやめ、少しずつ疎遠になっていったそうです。
「私のように距離を取るママ友はほかにもいて、グループLINEに投稿する人がいなくなり、去年の年末にリーダーだった人が全員を退室させて消しました。それでよかったと思います」
ホノカさんや長女がどうしているのかはうっすらと噂で伝わっており、「ホノカさんは長女に手を焼いているようで、学校やほかの保護者への対応で大変らしいです。自分の育児は間違っていないと思っても、現実はこうですよね…」と静かな声でアカリさんは締めくくりました。
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