子どもを介して仲良くなるママ友は、家庭や育児の悩みを相談できたり気兼ねなく子連れで遊びに行けたり、大切な友人ですよね。
一方で浮き彫りになりやすいものに「育児についての考え方の違い」があり、あまりに極端すぎて同意できないような人だと友達関係すらやめたくなることも…。
きょうだい児を育てるあるママ友の異様な姿に引いてしまった女性は、「自分はこうはなるまい」といまも心に誓っていると言います。何があったのか、実録をご紹介します。
長男と長女への接し方が違うママ友(38歳/主婦)

image by:Shutterstock
38歳のアカリさん(仮名)には一人息子がいて、「ひとりっこだからこそ広い視野を持って子育てがしたい」と、以前からママ友作りには積極的だったと言います。
「幼稚園時代からいろいろなお母さんと知り合いましたが、当然合わないなって人もいて、そういうときはたいてい子育てについて考え方が違っていることが多く、そういうものだという了見も深くなっていったと思います」
人によって育児への価値観は違って当たり前、それを否定しにかかることで起こるトラブルもたくさん見てきたと話すアカリさんは、「だからこそ自分は人のやり方に口を出さないと決めています」と力強い声で言いました。
そのアカリさんが「絶対に無理だと思ったママ友」にホノカさん(仮名)という女性がいます。
ホノカさんのところは一男一女で3歳差、長女とアカリさんの息子が保育園で同じクラスだったことで知り合い、親睦を深めていきました。
「世間話とかをするぶんには普通というか、旦那さんのことを立てて家事を切り盛りする自分にも自信を持っていて、前向きな姿がいいなと思っていました」
と話すアカリさんですが、「ちょっと変かなと思うのは子どもについて話すときで、長男くんは水泳や英会話の教室に早いうちから通わせるけれど、長女ちゃんには何もしないのですね。話題にもあまり出ないし、教育について振っても『園がやってくれるから』で済ませるのを見ると関心が浅いのかもと感じていました」と、子どもたちへの接し方に差があることは、以前から知っていたそうです。
「仲のいいママ友でLINEでグループを作っていて、そこにホノカさんもいるのですが、長男くんの自慢話はよくするけど長女ちゃんの話題はほとんどなくて。ほかのママさんから話を振られても、適当に返しているのを見ていました」
放置される長女のしたこと

image by:Shutterstock
アカリさんとホノカさんは近所だったこともあり、子どもたちは同じ小学校へ進学しますが、ここからホノカさんの子どもたちへの対応はあからさまに変わっていったとさんは言います。
「長男くんには相変わらず英会話にスポーツにと熱心に関わって『放課後は送迎で大変よ』と言うのですが、長女ちゃんは『児童クラブに放り込んでいるから大丈夫』って言うのですね。『長男くんと同じ教室には通わせないの?』と尋ねたら、『女の子なのに何で?』ってすぐ返されて…。そのときは、会話に性別が出ることの意味がわかりませんでした。
ほかのママ友と離しているときにホノカさんの話題が出て、そこで『きょうだいであんなに差をつけるって、どうかと思う』と話すのを聞いて、違和感を持つのは私だけじゃないとわかりました」
ホノカさんの長女と同じ児童クラブに子が通っているというあるママ友は、「明るいけどちょっと乱暴というか、先生の気を引くような問題行動が目立つ」と話していて、「口には出さないけど愛情不足かなとどうしても思いましたね」とアカリさんは低い声で言いました。
ホノカさんの長男については「普通の子」と話す人が多いことからも、子どもたちの状態に不安を覚えていたそうです。
あるとき、ママ友たちの間で「ホノカさんの長女ちゃんがクラスメイトを転ばせて問題になった」と噂が流れます。
「ホノカさんの長女ちゃんと私の息子は小学校に上がってからクラスが違ってしまい、どんな状態かはよく知りませんでした。長女ちゃんと自分の子どもが同じクラスのママ友が言うには、以前から長女ちゃんはその子にちょっかいを出していて先生から注意されており、それでも止まらずに休み時間に体を強く押して転ばせてしまったそうです」
学校では子どもたちの間で問題が起これば保護者を交えた話し合いが行われるため、ホノカさんたち保護者が学校へ呼ばれたことはアカリさんもその日のうちに知りました。