ママ友づきあいに頭を悩ませる人は多く、そのなかでも特に「面倒だな」と感じるのが「ママ友カースト」の存在。
育児中という共通点を持っているのにもかかわらず、さまざまな項目を比較され、ママ友内でも序列が決まってしまうのです。ときには、ママ友カーストをめぐりトラブルが起きてしまうことも…。
今回は、そんなママ友カーストが一体何で決まるのか、3人の女性に話を伺いました。
- お話を聞いたのはこちらの3人
- まりこさん:幼稚園ママ。専業主婦で夫は公務員
- ゆかりさん:小学校ママ。共働き夫婦。夫は会社員、妻は看護師
- はなえさん:小学校ママ。共働き夫婦。夫は銀行員、妻はパート
「ママ友カースト」はどう決まる?
――まずはみなさんの自己紹介からお願いします。
まりこ:はい、都内で専業主婦をしています。幼稚園年長の娘と、1歳の息子がいます。夫は国家公務員です。
ゆかり:同じく都内に住んでいます。私は小学5年生と4年生の、年子の姉妹がいます。共働きで、夫は会社員、私は看護師です。
はなえ:私は昨年地方から東京に越してきました。小学2年生の一人息子がいて、夫は銀行員、私はドラッグストアでパートタイムで働いています。いろんなお話が聞けるのが楽しみです。
――さっそくですが、みなさんはママ友とのかかわりのなかで「ママ友カースト」を感じたことはありますか?
まりこ:ありますね。入園当初に夫の職業で決められたなと感じました。医者や弁護士、社長などが結構多く住んでらっしゃる地域なのですが、夫の職業が高収入の方はカースト上位にいるなと。
ゆかり:まりこさんも、旦那さんが国家公務員ならなかなかカースト上位なんじゃないですか?
まりこ:うーん…どうだろう、そうなんですかね…?そもそも『カースト』という制度自体が苦手で、私自身あまりカーストを意識するようなことがなくて。職業で相手の優劣を決めるっておかしいですから。
ママ友づきあいでも、カーストを気にしない方を選ぶようにしています。選ぶって言うとうえから目線で嫌ですけど、そうしないと自分の心を守れないような気がして。
はなえ:そうですよね。我が家は夫が銀行員で、私がパートなんですが、フルタイムでバリバリ働いている共働きのご家庭からはしたに見られてるんだろうなと感じます。「パートだから暇でしょ?」って保護者の仕事押し付けられることも多いですし。
ゆかり:それはひどい…。私も夫もフルタイムですが、職業でカーストが決まっているって思ったことはなかったです…。周りが共働き多いからかも。
――ゆかりさんの地域では、どのような部分でママ友カーストが決まっていると感じますか?
ゆかり:私の地域では、家や車で判断されるかなと思います。変な話、どれだけ年収が低くても外車乗って持ち家だったらカースト上位だし、年収が高くても車がなくて賃貸アパートだったらカースト下位ですね。
まりこ:あ~、それわかります。タワマンでも、階数によってカーストが変動するって聞きますよね。
ゆかり:そうです!同じタワマンに住んでる子でも、階がうえのほうがカースト高いんですよ。
はなえ:これまでカーストがしただったのに、一軒家を購入してからカーストがあがるっていうパターンもありそうですね。以前住んでいた地方でも同じようなことがありました。
まりこ:都内に限ったことじゃないですよね。カーストをあげるためだけにいいところへ引っ越す方もいるほどですから。
ゆかり:同じ理由で車を勝手に買い替えてしまった女性がいたんですが、その結果旦那さんに離婚を告げられていました。「見栄を張るために働いているわけじゃない!」って。
はなえ:本当、その通り。親のそういう見栄の張り合い、私が子どもだったら心底恥ずかしいです。
――家や車もそうですが、ほかの所有物でもママ友カーストに影響を与えていそうだな…と思うことはありますか?
はなえ:ハイブランドのバッグじゃないですか?
ゆかり:参観日のときにチェックしてる人とか結構いますよね。
まりこ:いますいます!子どもの参観日なのに、保護者のバッグやジュエリー確認している人。
はなえ:自分よりいいものを持っている人がいたら、ママ友カーストの変動を恐れて、偽物だって噂流したり。
ゆかり:バッグではないのですが、以前高級な冬物アウターが流行ったときに、それを持っていなかったらカースト下位って認定される流れがありました。
はなえ:あっあの10万越えのやつですか?家族みんなで着てるとカースト上位、みたいなあの流れですよね。雪の降る地域に住んでいたので、よくわかります…みんな制服みたいにあれを着てました。カースト意識しすぎって思ってましたね。
まりこ:そういうのに流されず、好きなものを大事にしている人のほうが、人間として素敵だなって思いますけどね。
ゆかり:私、物よりももっと厄介…というか本当によくないものがあって。子どもの才能…。
はなえ:あー…子どもの才能とか頭のよさも、ママ友カーストに影響するかも。
――金額で判断しやすい年収や、目に見える車・家などの所有物ではなく、子どもの才能ですか。どのようにママ友カーストに影響するのでしょう?
ゆかり:成績のよさですよね。テストの点数だけじゃなくて、どれだけ予習が進んでいるかとかもチェック項目に入ります。あと習い事!水泳が得意な子、英語が喋れる子とかのご家庭はカースト上位に入ることが多い。
はなえ:しかもカーストにあからさまに影響するわけじゃないけど、みんな水面下で気にしてるっていうか。
ゆかり:そうそう。「○○ちゃんバレエはじめたんですか?へぇ、うちの子はもう3年やってて~」っていうこの言葉で、なんとなくカーストに若干の影響が生じるっていうか」
まりこ:お受験組は特にそこでのカースト変動が激しいかも…。我が家は受験しませんが、小学校受験するママ友たちのなかにはバチバチ火花散らしてるところも見ますね。家や持ち物だけではなく、子どもの教育でもカーストを意識するなんて、胃が痛くなります…。
はなえ:気にしていない人は本当に気にしてないんですけどね。「カースト命」なママ友が多いと気にしないわけにもいきませんし。
ゆかり:気にしていないのに巻き込まれることも多いし、仲間外れにされて子どもに影響があることもありますし…本当に面倒です。
はなえ:ママ友カーストをあげるために、子どもにかなりスパルタな教育をしていたお母さんがいたんです。水泳教室で開いた小さな大会で、そのお子さんが2位になってしまったんですよね。1位がまさにカースト上位のご家庭で…ライバルと言いますか。
そしたらそのお子さんが1位の子に手を挙げてしまい、結構大きなトラブルになったことがあります。ママ友カーストを気にしすぎたばっかりに、子どもにも『必ず勝たなきゃダメ!』と言い続けていたんでしょうね…。
――「カーストをあげなければいけない」「負けるわけにはいかない」という親の焦りが、無意識に子どもに向いてしまったんですね。
まりこ:カーストで勝つために子育てしているんじゃないのに…。私も気にしてしまうことはたまにあるので、子育てに持ち込まないよう気をつけなくちゃ。
ゆかり:そうですね。一番大事なのは子どもや家族と向き合うこと。親の姿を子どもは想像以上に見ていますから。
はなえ:カーストなんて気にせずに付き合えるママ友もいるので、大事にしよう!
――そうですね。身の丈に合った生活を心がけることや、ママ友カーストを気にしない人間関係の構築が大切かもしれません。みなさん、本日はありがとうございました。
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