20歳年上の夫と、高1マイペース息子と3人暮らしのアラフィフ主婦ライター、塩辛いか乃です。
「超マイペース息子に合った学校に行かせてあげたい!」と、中学受験を検討し始めたわたし。
その経緯については前回の記事でお話しましたが、地元の公立小学校に通っている息子が、そのまま公立中学に進み、公立高校受験をするとなると「内申点」という日常の成績が重要になってきます。
そこで求められるのは「言われたことを素直にまんべんなく頑張る、積極的でリーダーシップが取れる人」。
マイペースでムラが多く、前に出るのが嫌いなうちの子はその真逆。戦う場所として不利すぎると思ったのです。
「荒れそうなところ」には行かせたくない
中学受験を検討するのは、ほかの理由もありました。穏やかな性格でのんびり屋の息子は小学校でからかわれやすいタイプ。中学に入ると思春期で多感な時期に突入し、イジメ問題などもフォーカスされる世代です。
うちの学区では、中学にあがるといまの小学校の学区に加えて、ときどき荒れる校区の学校も一緒になると聞いていたので心配もありました。
たくましく雑草のような子であれば、そこでいろんな人にもまれるのも経験ですが、ちょっと個性的で、運動神経が悪くて力も弱く、マイペースでおとなしいとくると、こりゃターゲットになってもおかしくないなあと思ってしまいます。弱肉強食という意味では草食で、即座に食われるタイプです。
わたし自身はむかし、田舎の中学で、集団万引きだの、鑑別所に行ってずっと学校来ないだの、そういうなかなかハードな生徒が多い環境でなんとか中学生活を送りましたが、居心地が悪く、嫌な記憶しかないです。
そこまでではなくとも、もし選べるなら、自分の子どもには荒れそうなところに行かせたくないなぁと思っていました。
私立中学なら「合格すれば」という条件はあれど、自分の目で見て「ここがいい」というところに行けるのも魅力に感じました。
まずは、中学受験について調べるところから
ただ、まだ中学受験というものがわかっていない時点では、お勉強が好きではないうちの子が行ける学校があるのかもわかりません。
まずは、あれこれ手当たり次第に調べてみることにしました。
まず、中学受験というキーワード。本来なら中学までは義務教育で地元の公立に行けるものを、あえて中学校を受験してまで入りたい、それには何らかの魅力があるはずです。
いくつか雑誌を読んだり、ネットを調べて見えてきたのは、まず大きな理由としては、偏差値の高い学校を目指す「進学」のための受験。中学から高校までの一貫教育で、入学時からハイレベルな教育をしてその先の大学受験まで高みを目指す、というタイプの受験。
特集される「中学受験」は、このように高みを目指す進学を目的としたものがほとんどだと思います。
そりゃあ、近所の公立ならタダで通えるのに、わざわざ高い学費を払って行かせるのだもの。賢い子に囲まれて、ハイレベルなお勉強をしてくれたら元が取れるってもんですよね。
そしてそのほかには「環境を買う」という理由もあるようでした。やはり公立では教育に使う予算が限られていて、設備や教員に制限が出てしまいます。教育費は惜しまないから、よい環境で手厚く教育してほしいという親のニーズに応えるもの。
親が求める手厚さもいろいろで、勉強を徹底的に面倒見てくれる学校や、いじめ対策を手厚くしてくれる学校、もしくは「思いきりスポーツをしたいから、高校受験がない一貫校で」なんてニーズもあり、それぞれのニーズに合わせた中高一貫校ならではの魅力があるようです。
もちろん「整った環境で高みを目指す」という人が多いのでしょうが、うちの子はまず勉強させられるのが嫌いな子。お尻を叩かれ嫌になって「学校行かない!」となっても困ります。
集団行動もあまり好きではないため、お勉強の話はちょっと置いといて、まずは「のんびりした環境で、楽しく学生生活を送ってほしい」というのが希望でした。なので、私の場合は「環境を買う」という理由が大きかったのかもしれません。
はじめに中学受験に興味を持った大きな理由は「うちの子、高校受験向いてない」だったので、逃げの中学受験という動機は変わりませんが、逃げるだけではなく「環境を買う」という積極的な動機づけがあると、さらに調べてみたくなりました。