オリエンタルな空気感
わたしはオリエンタルな建物や装飾に惹かれるようで、トルコを包み込む雰囲気に一瞬で心を奪われてしまいました。
イスラム様式のモスクに立つ尖塔(ミナレット)から、1日5回、イスラム教徒のために流れてくるアザーン(お祈りを呼びかける放送)。祈りのためにモスクに入っていく敬虔(けいけん)な信徒の人々。
有名なモスクは、お祈り以外の時間になかを見学することもできますが、ステンドグラスや緻密な装飾は息をのむほど美しいです。
観光地ではありますが、女性はスカーフを頭にかぶる必要があったり、短パンは避けたほうが無難など、神聖な場所ならではの決まりもムードが高まります。
また、海に面しているため港もにぎわっています。
日本のそれとは違う情緒漂う場所で、ターミナル付近には露店が出ていて、グラグラ揺れる船で獲れたてのサバを揚げ、パンに挟んだ「サバサンド」など、港グルメも楽しめる。
イスタンブールを一望できるガラタ塔に向かう橋には、釣り糸を垂れてのんびり釣りを楽しむ人が多々。
なんだか時間の流れがゆったりしていて、やはり日本とは違います。
こちらものんびりした気持ちになって、ゆっくり散策したくなってしまう魅力がありました。
トルコのヒット曲なども街のあちこちで聞こえてくるのですが、やはりこれも独特の音程をもったオリエンタルな曲調。
ヒットチャートがヘビーローテーションで流れるので、滞在中に流れていたヒットソングは覚えてしまいました。
またイスラム圏で伝統的に踊られているベリーダンスも、このオリエンタルな空気にぴったり。
いまや日本でもベリーダンス人口がかなり増えているようですが、当時はまだ知る人も少なく、初めてベリーダンスを見たときはその妖艶さにうっとり。
街並みも文化も、どことなく古きよき、懐かしい感じがするのはわたしだけではないと思います。
人なつっこい、新日の国民性
トルコは親日家であるというのは事前情報で仕入れてはいましたが、本当にトルコ人は人懐っこい!もちろん客引きもたくさんいますが、基本的にみんな賑やかでフランク。
街のいたるところにあるオープンエアーのカフェなどには、バックギャモン(ボードゲーム)をしながらチャイを飲む男性がたくさん。
わたしたちのような日本人観光客を見つけると、いきなり隣に座って「どこから来たんだ?まぁお茶でもおごるよ」と気軽にチャイをごちそうしてくれ、タバコを薦めてきます。
もちろん客引きや悪質な犯罪につながる場合もあるので、なんでもいただくのは危険ではありますが、人目のあるオープンエアーなどときと場合によっていただいていました。
イスタンブールは都会で観光地なのでカタコトの英語を話せる人も多く、そこで少しおしゃべりを楽しみつつ、おいしい食堂がどこにあるか聞いたりと情報収集もしていました。
夜ご飯も旅先で出会った日本人数人で一緒に食べに行くことも多かったのですが、食べに行った先で隣り合ったトルコ人がお酒を薦めてくれ、一緒にラク(トルコのお酒、アニス酒)を飲みながら盛り上がることも多々。
日本では絶対に味わえない楽しい時間を過ごすことができました。
ちなみになぜかトルコは昼間に中年の男性がたくさん町中をうろうろしているのですが、どうもトルコの男性は怠け者、女性は働き者なうえに文化的にあまり外に出ないのだそうで…。
日本の平日昼間は主婦や女性ばかり見ますが、トルコは真逆。平日昼間の旧市街は、何してるの?と聞きたくなる暇そうな男性だらけでした(笑)。
もちろん夜も男性だらけで、女性のお客さんはほとんど見かけなかった記憶があります。